詮議(読み)センギ

デジタル大辞泉 「詮議」の意味・読み・例文・類語

せん‐ぎ【詮議】

[名](スル)《「詮」は説き明かす意》
評議して明らかにすること。また、その評議。「会の方針について詮議する」
罪人を取り調べること。また、罪人を捜索すること。「厳しく詮議する」

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精選版 日本国語大辞典 「詮議」の意味・読み・例文・類語

せん‐ぎ【詮議・詮義】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「詮」は理を明らかにする意 )
  2. 評議して物事を明らかにすること。また、その評議。また、物事をよく調べること。
    1. [初出の実例]「都道者(みやこどうしゃ)に紛れ、大講堂に立ち越え衆徒の詮議を聞かばやと存じ候」(出典謡曲吉野静(1423頃))
  3. 罪人の取り調べ。吟味。また、罪人の捜索。僉議(せんぎ)
    1. [初出の実例]「案のごとく清十郎めし出されて、思ひもよらぬ詮義(センキ)にあひぬ」(出典:浮世草子・好色五人女(1686)一)
  4. 言い争い。口論
    1. [初出の実例]「ゆうじょきいて、なかなかあのやうなる事はなるまいとせんぎするうちに」(出典:咄本・当世はなしの本(1684‐88))

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「詮議」の意味・わかりやすい解説

詮議
せんぎ

吟味」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内の詮議の言及

【吟味筋】より

…大名,旗本等の最上級の武士には,召喚,尋問をせず,ただちに判決を下すことがあり,また封書尋(ふうしよたずね)といって書面を送って本人に罪状を問い,返答,弁解の機会を与え,あるいは自決を迫ることもあった。本人を召喚,審理する通常の手続には次のものがあり,そのうち御目見(おめみえ)以上に関する手続を詮議,その事件を詮議物という。(1)五手掛(ごてがかり)。…

【僉議】より

…僉議未ダ充ハズ,刑ヲ行ウノ日ニ至リテ辞訳スルヲ聴サズ〉とあり,また《節用集》に,〈僉とは皆也,大衆ノ評定ノ義也〉とあるのは上記の釈義の根拠となろう。僉議は詮議と誤って使用されて常用化している。しかし,後者は同じく〈せんぎ〉と読まれているが,その意義は評議して物事を明らかにすること,あるいは罪人の取調べ,吟味,罪人の捜索を意味する語で,まったく別義の語句である。…

※「詮議」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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