認（読み）ニン

デジタル大辞泉

にん【認】［漢字項目］

［音］ニン（呉）　［訓］みとめる　したためる
［学習漢字］6年
１ 物事をそれと見きわめる。「認識・認知／確認・誤認・視認」
２ それと見定めて許す。承知する。みとめる。「認可・認定・認容／公認・承認・信認・是認・追認・否認・黙認・容認」
［名のり］もろ

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

みとめ【認】

1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「みとめる（認）」の連用形の名詞化 )
2. ① 目にとめること。また、容認すること。
   1. [初出の実例]「傾城買談客物語の妖怪は是だと見とめをつけるのだが」(出典：西洋道中膝栗毛（1870‐76）〈仮名垣魯文〉九)
3. ② 見通し。予測。あて。
   1. [初出の実例]「どうと言って見留(ミトメ)も付かねえ」(出典：歌舞伎・舛鯉滝白旗（閻魔小兵衛）（1851）序幕)
4. ③ 「みとめいん（認印）」の略。
   1. [初出の実例]「朱印が見える。『見留(ミトメ)ぢゃないか』」(出典：虞美人草（1907）〈夏目漱石〉一六)

したため【認】

1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「したためる（認）」の連用形の名詞化 )
2. ① 整理すること。処理。処置。また、とりしまること。
   1. [初出の実例]「後のしたためなども、いとはかなくしてけるを」(出典：源氏物語（1001‐14頃）蜻蛉)
3. ② 用意すること。準備。支度。
   1. [初出の実例]「今宵しもあらじと思ひつる事どものしたため、いと程なくきはきはしきを」(出典：源氏物語（1001‐14頃）夕霧)
4. ③ 食事をすること。食べること。食事。
   1. [初出の実例]「景澄常にしたためしけるに、下人と一所にありて、あへて人にみせざりしかば」(出典：平治物語（1220頃か）下)

出典　精選版 日本国語大辞典