ことばから受ける感覚的な印象。また、そうしたことばの印象を鋭く感じ、識別する能力のことも語感という。われわれは、ことばに対してつねに主観的な印象を抱いている。たとえば、「秋」という語に触れると、響きから、さわやかな感触を抱いたり、黄金色の実りを感じたり、枯れ葉を思い浮かべ、寂しいと感じたり、過去の嫌な体験と結び付いて嫌悪感を感じたりといったぐあいに、人それぞれの印象を抱く。語感は、感じ取る人の性格・教養・体験によって形成されるので、千差万別なのである。しかし、こうした特定の個人にのみ感じられる独特な語感ばかりでなく、数人に共通する語感、万人に共通する語感、ある民族全体に共通する語感といったぐあいに、広く他と共通している語感もある。また、語のもつ印象を敏感に感じ取る能力は、天性の素質にもよるが、そういう問題について教育を受けたり考えたりすることによっても開発されていく。中世の連歌師など、訓練によって語感を磨き、文脈にふさわしい用語をたちどころに選択できるように努めていたらしい。
[山口仲美]
〘 名詞 〙 春の季節がもうすぐそこまで来ていること。《 季語・冬 》 〔俳諧・俳諧四季部類(1780)〕[初出の実例]「盆栽の橙黄なり春隣〈守水老〉」(出典:春夏秋冬‐冬(1903)〈河東碧梧桐・高...