調声(読み)チョウショウ

デジタル大辞泉 「調声」の意味・読み・例文・類語

ちょう‐しょう〔テウシヤウ〕【調声】

読経どきょうの際の導師音頭

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精選版 日本国語大辞典 「調声」の意味・読み・例文・類語

ちょう‐しょうテウシャウ【調声】

  1. 〘 名詞 〙 仏語法会のとき、導師が経や偈などの初め一句を唱えて、唱和のために調子をととのえること。句頭唱歌ともいう。
    1. [初出の実例]「其次行理趣三昧、調声有幸闍梨、捧物并紙等」(出典高野山文書‐久安五年(1149)六月二一日・御室御所高野山御参籠日記)

ちょう‐せいテウ‥【調声】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「せい」は「声」の漢音 ) ⇒ちょうしょう(調声)

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世界大百科事典(旧版)内の調声の言及

【導師】より

…四天王寺聖霊会では,導師に相当する役が左右に存在し,一舎利(いつしやり)・二舎利(にしやり)と称している。また導師と同様の役割を,宗派や法要の性格によって調声(ちようしよう)とか主懺(しゆせん)とか称することもある。【高橋 美都】。…

【例時作法】より

…一方ごく特別な晴れの法要に用いる〈声明例時(しようみようれいじ)〉という形式では,読経も含めて全体をゆったりとした美しい曲節で唱える。常用の〈例時作法〉はその中間の形であるが,自行(じぎよう)から出発した法要であるために,各自の行の統一者の意味で導師を調声(ちようせい)と称する。なお,現在では自行でない寺事(てらごと)としての〈例時作法〉は,〈常行三昧(じようぎようざんまい)〉と称することが多い。…

※「調声」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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