諸国民の富(読み)しょこくみんのとみ(その他表記)An Inquiry into the Nature and Causes of the Wealth of Nations

山川 世界史小辞典 改訂新版 「諸国民の富」の解説

『諸国民の富』(しょこくみんのとみ)
An Inquiry into the Nature and Causes of the Wealth of Nations

スコットランド出身のスミス主著。1776年刊。資本主義社会の成り立ちの体系的な分析を通して,重商主義の保護統制政策を厳しく批判して,自由放任主義(レッセ・フェール)こそ真の国富増大策であることを主張経済学最初の体系的な著作であるのみならず,古典学派経済学を開いて,自由主義経済基調を定めるのに貢献した。

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旺文社世界史事典 三訂版 「諸国民の富」の解説

諸国民の富
しょこくみんのとみ
An Inquiry into the Nature and Causes of the Wealth of Nations

イギリスの経済学者アダム=スミスの著書。『国富論』ともいう
1776年刊。富の源泉労働力に求め,重商主義を批判するとともに,経済が需要供給秩序にもとづくものであり,そこに「見えざる手」が働くことを明らかにした。国家による経済への干渉を退けて自由主義派経済学を確立した,経済学史上最初の体系的著述である。

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改訂新版 世界大百科事典 「諸国民の富」の意味・わかりやすい解説

諸国民の富 (しょこくみんのとみ)

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百科事典マイペディア 「諸国民の富」の意味・わかりやすい解説

諸国民の富【しょこくみんのとみ】

国富論

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「諸国民の富」の意味・わかりやすい解説

諸国民の富
しょこくみんのとみ

国富論

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世界大百科事典(旧版)内の諸国民の富の言及

【イギリス経験論】より

…したがって,そうした経験的世界の構造を一貫して見通そうとしてきたイギリス経験論は,実は,イギリスの近代史がたどってきた歴史的現実それ自体の理論的自覚化として,明らかに,固有の歴史性とナショナリティとをもったイギリスの〈国民哲学〉にほかならなかった。その意味において,イギリス経験論の創始者ベーコンが,イギリス哲学史上初めて母国語で《学問の進歩》を書き,また,その掉尾を飾るスミスの主著が《国富論(諸国民の富)》と題されていたのは,けっして単なる偶然ではなかったのである。【加藤 節】。…

【国富論】より

…1776年刊。日本では,1882年に石川暎作による翻訳の刊行がはじまってから,全訳だけでも8種類あり,題名も《富国論》《国富論》《諸国民の富》と多様である。これは必ずしも日本独特のことではなく,ドイツ,フランス,ロシア(ソ連),イタリア,中国などで,それぞれ数種類の翻訳がでている。…

※「諸国民の富」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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