豎子(読み)ジュシ

デジタル大辞泉 「豎子」の意味・読み・例文・類語

じゅ‐し【×豎子/×孺子】

子供童子
若い者や未熟な者をさげすんでいう語。若造。青二才
後代の―の悪作劇に定めし苦い顔をしたことであろう」〈芥川・芭蕉雑記〉
[類語]子供青二才小僧こぞっ子はな垂らし世間知らずひよこねんね

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精選版 日本国語大辞典 「豎子」の意味・読み・例文・類語

じゅ‐し【豎子・竪子・孺子】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「しゅし」とも )
  2. 幼い子ども。童(わらべ)。また、宮中に奉仕した少年。
    1. [初出の実例]「施物有差。内供奉竪子、授刀舎人、及預周忌御斎種々作物」(出典:続日本紀‐天平宝字元年(757)四月辛巳)
    2. 「されば孺子の井に入んとするを見ては惻隠の心ありといふ」(出典:談義本・根無草(1763‐69)後)
    3. [その他の文献]〔書経‐金縢〕
  3. 若者青年。特に未熟な者や年少者に親しみをこめ、あるいはさげすみ、ののしっていう場合が多い。
    1. [初出の実例]「嗟竪子(シュシ)与謀。奪項王之天下者、必沛公」(出典:太平記(14C後)二八)
    2. 「軽薄なる二豎子の為めに吾校の特権を毀損せられて」(出典:坊っちゃん(1906)〈夏目漱石〉一一)

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普及版 字通 「豎子」の読み・字形・画数・意味

【豎子】じゆし

若者。小僧。人を罵る語。〔史記、孫武伝〕涓(はうけん)、自ら智の窮し、兵の敗るるを知る。乃ち自勁して曰く、に豎子の名をさしむと。

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