負目(読み)オイメ

デジタル大辞泉 「負目」の意味・読み・例文・類語

おい‐め〔おひ‐〕【負(い)目】

恩義があったり、また自分の側に罪悪感などがあったりして、相手に頭が上がらなくなるような心の負担。「道義的に僕は彼に負い目がある」
負債借金
「四五十円の―の為に、すこぶる急迫なしたりしを」〈逍遥当世書生気質
[類語]短所難点欠陥くせ遜色弱点欠点盲点瑕疵かし瑕瑾かきんあら弱み泣き所引け目付け目デメリットウイークポイントハンディキャップ面目無い名折れ面汚し赤恥羞恥生き恥死に恥恥さらし恥ずかしい極まり悪いやましい不名誉不面目肩身が狭い合わせる顔がない身の置き所が無い穴があったら入りたい面目次第も無い汗顔・汗顔の至り冷汗三斗・冷や汗もの・忸怩じくじ顔向けが出来ない顔が合わせられない顔が潰れるばつが悪いどの面下げて恥じ入るかた無し小恥ずかしい気恥ずかしいうら恥ずかしいおもはゆい照れ臭い恥をかく身の縮む思い後ろめたい後ろ暗い申し訳ないすまない心苦しい気の毒気が咎める自責面目丸潰れ面目を失う泥を塗る名を折る名を汚す消え入る

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「負目」の意味・読み・例文・類語

おい‐めおひ‥【負目】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 人から借りている金銭物品。負債。おいもの。おい。また、自分が受ける不利益。不利な事態
    1. [初出の実例]「正長元年よりさき者、かんへ四かんかうにをゐめあるへからす」(出典:柳生徳政碑文(1428頃))
    2. 「汝が孝(かう)かんじて、我をくだしておひめをつぐのはせり」(出典御伽草子・二十四孝(室町末))
  3. 他人の思わくや迷惑を考えて、気持に負担を感じる事柄
    1. [初出の実例]「道徳的に彼の負ひめを相殺(さうさい)するには事が足りた」(出典:蓼喰ふ虫(1928‐29)〈谷崎潤一郎〉八)

まけ‐め【負目】

  1. 〘 名詞 〙 負けそうになること。負けはじめること。
    1. [初出の実例]「まけめになりて 何事もわうてといひて 立さりぬ」(出典:児教訓(15C後‐16C初か))

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