賢良(読み)ケンリョウ

デジタル大辞泉 「賢良」の意味・読み・例文・類語

けん‐りょう〔‐リヤウ〕【賢良】

[名・形動]
賢くて善良なこと。また、そういう人や、そのさま。
聖明の君と―の士と柔順なる民と」〈福沢学問のすゝめ
昔、中国で行われた官吏登用試験の科目名。

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精選版 日本国語大辞典 「賢良」の意味・読み・例文・類語

けん‐りょう‥リャウ【賢良】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( 形動 ) かしこくて善良なこと。また、そのさま。その人。
    1. [初出の実例]「思与賢良、共清風化、長固宝暦」(出典:続日本紀‐天平宝字二年(758)正月戊寅)
    2. 「天下国家を治に、政をようして、万民の中に賢良な者えらびあげて、それを用て」(出典:玉塵抄(1563)二二)
    3. [その他の文献]〔周礼‐地官・師氏〕
  3. 中国で古代、官吏の資格を示す名称の一つ。のち、官吏登用試験の科目の名。前漢の文帝の時にはじまる。
    1. [初出の実例]「漢土孝廉或は賢良茂才等の科あり」(出典:公議所日誌‐八上・明治二年(1869)四月)
    2. [その他の文献]〔史記‐平準書〕

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普及版 字通 「賢良」の読み・字形・画数・意味

【賢良】けんりよう(りやう)

すぐれた臣。漢代に選挙の科目であった。漢・武帝〔賢良の詔〕賢良は古今王事の體にらかなり。策を受けて察問し、咸(み)な書を以て對(こた)へ、之れを(あら)はせ。、親しく覽(み)ん。

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