デジタル大辞泉 「赤色」の意味・読み・例文・類語 せき‐しょく【赤色】 1 赤い色。赤。2 (赤旗を用いるところから)社会主義・共産主義をいう。「赤色革命」[類語]赤・真っ赤・紅色こうしょく・紅くれない・紅べに・真紅しんく・鮮紅せんこう・緋ひ・緋色・朱しゅ・朱あけ・丹に・茜あかね色・薔薇ばら色・小豆あずき色・臙脂えんじ・暗紅あんこう・唐紅からくれない・レッド・スカーレット・バーミリオン・マゼンタ・ローズ・ワインレッド あか‐いろ【赤色】 1 赤い色。また、朱色・緋色など赤系統の色。あか。2 古代・中世の染め色の名。茜あかねと櫨はじとで染めた、赤に黄みが加わった色。禁色きんじきの一。赤白橡あかしろつるばみ。3 襲かさねの色目の名。諸説があり、表が赤、裏が二藍ふたあい、また、表が蘇芳すおう、裏が縹はなだ。4 織り色の名。縦糸が紫、横糸が蘇芳のもの。縦糸・横糸ともに赤とも。5 「赤色の袍ほう」の略。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「赤色」の意味・読み・例文・類語 あか‐いろ【赤色】 〘 名詞 〙① 赤い色。緋(ひ)色、紅(べに・くれない)色、蘇芳(すおう)色・朱(しゅ)色等の総称。[初出の実例]「又宇陀の墨坂神に赤色の楯矛を祭り」(出典:古事記(712)中)「あかいろの扇」(出典:蜻蛉日記(974頃)下)② 中古の染色の名。黄櫨(はじ)の下染めに、茜(あかね)を灰汁媒染(あくばいせん)により混ぜた、黄色に赤みの加わった、一種の暗調を帯びた色。禁色の一つとして、臣下は使用することが許されなかった。赤白橡(あかしらつるばみ)。→赤色の袍(ほう)。[初出の実例]「帝はあかいろの御衣たてまつれり」(出典:源氏物語(1001‐14頃)乙女)③ 中古の織り色の名。諸説がある。経(たていと)、緯(よこいと)ともに赤(西宮記等)。経は蘇芳(すおう)、緯は紫(服飾管見等)。経は紫、緯は赤(胡曹抄・装束抄等)。[初出の実例]「中納言は、あかいろの織物の襖(あを)、鈍(にび)の指貫(さしぬき)」(出典:宇津保物語(970‐999頃)国譲下)④ 襲(かさね)の色目の名。諸説がある。表赤、裏二藍(ふたあい)(物具装束鈔等)。表赤色、裏赤色(装束雑事抄等)。表赤色、裏薄色(満佐須計装束抄等)。表蘇芳、裏紫(有職故実辞典等)。表蘇芳、裏赤白橡(装束抄等)。表蘇芳、裏縹(はなだ)(狩衣至要抄等)。表蘇芳、裏濃縹(雁衣抄等)。[初出の実例]「狩衣(かりぎぬ)は 香染の薄き。白き。ふくさ。あかいろ。松の葉色。青葉」(出典:枕草子(10C終)二八二)⑤ 中古、女や童の赤色系統の装束、唐衣、表着、汗衫(かざみ)などに用いられる色。また、その色の衣服。[初出の実例]「大人廿人は、あかいろに蘇芳襲、いま廿人はあか色にえびぞめがさね」(出典:宇津保物語(970‐999頃)嵯峨院)⑥ 中古の②以外の赤色系統の袍、下襲(したがさね)、狩衣、法衣などの色。また、その衣服。[初出の実例]「僧都の君、あか色の薄物の御ころも」(出典:枕草子(10C終)二七八) せき‐しょく【赤色】 〘 名詞 〙① 赤い色。赤。あかいろ。しゃくじき。[初出の実例]「諸国修行者が、大悟一貫の眼を遮り、夕陽に一つの赤色靉靆なすは心得ぬ」(出典:歌舞伎・名歌徳三舛玉垣(1801)四立)「其の右翼なる全隊の赤色を帯びたるは之ぞ列国に有名なる斯波多の精兵の服装なるべく」(出典:経国美談(1883‐84)〈矢野龍渓〉後)[その他の文献]〔爾雅疏‐釈木〕② ( 赤旗を用いるところから ) 社会主義、共産主義をいう。赤。〔モダン用語辞典(1930)〕 しゃく‐じき【赤色】 〘 名詞 〙 ( 「しゃく」「じき」はそれぞれ「赤」「色」の呉音 ) 赤いいろ。あかいろ。せきしょく。[初出の実例]「愛染の法に付て、敬愛の秘法を習ふ。彼相応物を赤色(シャクジキ)に染むるに、つやつや赤根の色つかず」(出典:貞享版沙石集(1283)八) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例