赤裸(読み)セキラ

デジタル大辞泉 「赤裸」の意味・読み・例文・類語

せき‐ら【赤裸】

[名・形動]
からだに何もつけていないこと。また、そのさま。丸裸。あかはだか。「赤裸な(の)山肌
包み隠さないこと。むき出しであること。また、そのさま。「赤裸な(の)告白」
[類語](1裸体らたい裸身らしん裸形らぎょう全裸ぜんら真っ裸素っ裸ヌード丸裸半裸/(2ざっくばらん開けっ広げ開けっ放し明け透け単刀直入ずばり直截ちょくせつ率直開放的あからさまずけずけ大っぴら露骨あらわ赤裸裸筒抜けガラス張り公然表沙汰フランク歯にきぬ着せぬぽんぽん口さがない口が悪い口うるさい口やかましい辛口毒舌ずばずばストレートダイレクトき出しえげつない遠慮会釈もない無遠慮言いたい放題啖呵たんかを切る

あか‐はだか【赤裸】

完全に裸であること。まるはだか。すっぱだか。全裸
家財を取られるなどして、何もない状態。「借財の支払いで赤裸になる」

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精選版 日本国語大辞典 「赤裸」の意味・読み・例文・類語

あか‐はだか【赤裸】

  1. 〘 名詞 〙
  2. [ 一 ] ( 形動 )
    1. 何も身につけていない状態。全くの裸。まる裸。まっぱだか。すっぱだか。また、比喩的に、幼時をいう。《 季語・夏 》
      1. [初出の実例]「裸国は則ち逈く衣服無し。男女咸く皆赤体(アカハタカ)なり」(出典:南海寄帰内法伝平安後期点(1050頃)二)
    2. ( 比喩的に用いて ) 家財を取られなどして、何もない状態。何も所有していない様子。
      1. [初出の実例]「赤窮と云もあかはたかな貧窮人のことぞ」(出典:玉塵抄(1563)二〇)
    3. つつみかくしがなく、すべてさらけ出しているさま。
      1. [初出の実例]「仁は聖門教誨の標的大切の文字じゃを、かやうにあかはだかにしてみせるは」(出典:仁説問答師説(1688‐1710)宝永三年講)
    4. 皮や毛、草木などがなくなって、下地が現われているさま。
      1. [初出の実例]「禿(アカハタカ)なる鶏の勝つを見て、亦刀を抜きて殺つ」(出典:日本書紀(720)雄略七年八月(熱田本訓))
  3. [ 二 ] 植物「はだかむぎ(裸麦)」の異名

せき‐ら【赤裸】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 )
  2. 何も身につけていない状態。全くのはだか。また、そのさま。あかはだか。赤裸々。比喩的に、山などに草木が生えていなくて土の露出しているさまもいう。
    1. [初出の実例]「雲助は裸虫(はだかむし)の長として赤裸の境界に終(をはり)、出女は万物の霊として万客の弄物に老」(出典:滑稽本東海道中膝栗毛(1802‐09)二)
  3. つつみかくしのないこと。いつわりかざらないこと。また、そのさま。ありのまま。率直。むきだし。露骨。赤裸々。
    1. [初出の実例]「社交でも、座談のせまい席でも、赤裸すぎる者は、損をし、誤解され易い」(出典:草思堂随筆(1935)〈吉川英治〉市井雑音)

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