足んぬ(読み)タンヌ

デジタル大辞泉 「足んぬ」の意味・読み・例文・類語

たん‐ぬ【足んぬ】

《動詞「た(足)る」の連用形に完了の助動詞「ぬ」の付いた「たりぬ」が音変化したものの名詞化》みちたりること。満足。→堪能たんのう
「腹ヲタテ身ノほむらヲモヤイテ、ソシリマワッテ、ナヲ―セネバ」〈天草本伊曽保・イソポが生涯

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精選版 日本国語大辞典 「足んぬ」の意味・読み・例文・類語

たん‐ぬ【足ぬ】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「たる(足)」に完了の助動詞「ぬ」の付いた「たりぬ」の変化したもの ) 十分であること。満足すること。堪能(たんのう)。たんの。〔観智院本名義抄(1241)〕
    1. [初出の実例]「それでもまだ足んぬせぬほどに」(出典:京大二十冊本毛詩抄(1535頃)九)

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