足場(読み)アシバ

デジタル大辞泉 「足場」の意味・読み・例文・類語

あし‐ば【足場】

足を踏みたてる所。足元のぐあい。足掛かり。「足場が悪くて力が入らない」
足を掛ける所。特に、高所での作業のため丸太鋼管などで組み立てたもの。「足場を組む」
物事をするときの基盤とする所。立脚地土台。「足場を固める」
交通の便のぐあい。「通うのに足場が悪い」
[類語]拠点本拠根拠地根城立脚地基地陣地陣営戦陣本陣本営本丸牙城地盤足掛かりベース

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精選版 日本国語大辞典 「足場」の意味・読み・例文・類語

あし‐ば【足場】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 足を踏みたてる場所。歩くところ。また、その具合。立脚地。足がかり。あししろ。あしだち。あしど。
    1. [初出の実例]「足場(アシバ)のあしき所に岸近く草のしげりたる所を」(出典:地蔵菩薩霊験記(16C後)一〇)
    2. 「地炕(ゐろり)の中に足場を揣(はか)りて且(しばら)く透(すき)を窺ひつつ」(出典:読本・南総里見八犬伝(1814‐42)五)
  3. 建築や高い所の工事などの際、作業の便宜のために、仮に丸太や鋼管などを組んで作ったもの。あししろ。あしがかり。あなない。
    1. [初出の実例]「掘抜(ほりぬき)足代(アシバ)へ、家鴨(あひる)が登らうといふざまで」(出典:滑稽本・浮世風呂(1809‐13)前)
  4. 物事をしようとする時のよりどころ。土台。基礎。また、きっかけ。あししろ。あしがかり。〔日葡辞書(1603‐04)〕
    1. [初出の実例]「このS社を足場にして、在京中の用事を足した」(出典:人間嫌ひ(1949)〈正宗白鳥〉)
  5. そこから出かけるときやそこへ寄るときの交通の便。
    1. [初出の実例]「花あやめ、かきつばたの見物も、大概は田舎の遠い方で足場(アシバ)が悪いのと、泥臭いのでつい億劫になる」(出典:漫談集(1929)花の噂〈大辻司郎〉)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「足場」の意味・わかりやすい解説

足場
あしば
scaffold; stage

建築工事において,高いところで作業を行う人間の足がかりのために,かりに組立てた構造物のこと。パイプ,丸太などを使って組立てる形式 (組立足場) と,屋上軒先または梁などから吊られている形式 (吊足場) の2種類に大別できる。足場の材料には,鋼製のパイプなどが使われることが多く,丸太が用いられることは少くなった。これらは労働安全衛生規則規定に従ったものでなければならない。パイプまたは丸太の間に渡す足場板は,骨組みにしっかり結びつけておくことが必要であり,高さ 75cm以上の位置に手すりをつけることも必要である。高層建築物の場合,建物の外周面での作業,たとえば窓ガラス外側から拭くために,屋上から降ろす吊足場などには,強風に揺られてもだいじょうぶなように安全を確保することが必要である。

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リフォーム用語集 「足場」の解説

足場

建築工事を行う際に設けられる仮設の作業用床。屋根工事や外装工事などを行うために建物外周部に設けられる「外部足場」と、壁・天井などの工事のために建物内部に設けられる「内部足場」がある。

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