躓く(読み)ツマズク

デジタル大辞泉 「躓く」の意味・読み・例文・類語

つま‐ず・く〔‐づく〕【×躓く】

[動カ五(四)]《「つま突く」の意》
歩いていて、誤って足先を物に突き当ててよろける。けつまずく。「石に―・いて転倒する」
物事中途で、思わぬ障害につき当たって失敗する。「緒戦で―・く」「事業に―・く」
[類語](1のめるつんのめるけつまずく/(2しくじるやり損なう抜かる失敗し損ずるし損なう過つ誤るとちるどじを踏むてつを踏む味噌を付ける不覚を取る事志ことこころざしと違う仕出かすやらかす

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「躓く」の意味・読み・例文・類語

つま‐ず・く‥づく【躓】

  1. 〘 自動詞 カ行五(四) 〙
  2. 足先が物につきあたる。歩いたり走ったりしていて、つま先を路上の石などにつきあて体勢をくずす。けつまずく。
    1. [初出の実例]「塩津山うち越え行けば我が乗れる馬そ爪突(つまづく)家恋ふらしも」(出典万葉集(8C後)三・三六五)
    2. 「心ばせある人だにも、物につまづき倒るることは、つねの事なり」(出典:宇治拾遺物語(1221頃)一三)
  3. 中途でさしつかえがおきる。中途で障害にであい失敗する。しくじる。妨げに会う。
    1. [初出の実例]「法師亦明目酬酢して、蹇(ツマツキ)滞る所無し」(出典:大慈恩寺三蔵法師伝永久四年点(1116)二)

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