車駕(読み)シャガ

デジタル大辞泉 「車駕」の意味・読み・例文・類語

しゃ‐が【車×駕】

くるま。乗り物。
天子行幸の際に乗るくるま。
天子敬称

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精選版 日本国語大辞典 「車駕」の意味・読み・例文・類語

しゃ‐が【車駕】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( 「駕」は馬のひく車 ) くるま。また、のりもの。〔改正増補和英語林集成(1886)〕 〔漢書‐景帝紀〕
  3. 天子が行幸するときに乗る車。また、その行幸。
    1. [初出の実例]「凡車駕出行。〈謂。出幸於京外也〉」(出典令義解(718)宮衛)
    2. [その他の文献]〔史記‐韓嫣〕
  4. 天子の敬称。
    1. [初出の実例]「貞観の中に、車駕、三成宮に在て此を聞て、即ち、中書侍郎岑文本に付て其の事を問ふ」(出典:今昔物語集(1120頃か)九)

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普及版 字通 「車駕」の読み・字形・画数・意味

【車駕】しやが

馬をつけた車。天子の乗輿。また、天子。〔独断、上、乗輿〕天子至、敢て渫(せつとく)して之れを言はず。故に之れを乘輿に託す。~車輿に乘じて以て天下を行(めぐ)る。~或いは之れを車駕と謂ふ。

字通「車」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の車駕の言及

【車】より

…乗用の車については《日本書紀》履中5年10月条に車持君・車持部がみえるが,この部は天皇の乗輿(じようよ)をつくったらしい(《新撰姓氏録》左京皇別,車持公)。儀制令に天子の代名詞として乗輿とともに車駕(きよが)がみえる。これは行幸の際の天子の乗物であるが,日本では車の字を用いても実際は輿であり,人力で担がれたものである。…

【行宮】より

…似た語句に〈行在所(あんざいしよ)〉がある。養老令の儀制令に,行幸中の天皇のことを〈車駕(きよが)〉といい,車駕の所に赴くことを,行在所にもうでるといえ,と規定している。また《続日本紀》神亀3年(726)10月10日条に,〈行在所に供奉せる者〉と,〈行宮の側近の百姓〉のごとく,行在所と行宮の両語句を使い分けている。…

※「車駕」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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