軍記物(読み)グンキモノ

デジタル大辞泉 「軍記物」の意味・読み・例文・類語

ぐんき‐もの【軍記物】

江戸時代に出た小説一種戦争合戦題材に、事実空想をまじえて書いたもの。絵本太閤記など。
軍記物語

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精選版 日本国語大辞典 「軍記物」の意味・読み・例文・類語

ぐんき‐もの【軍記物】

  1. 〘 名詞 〙 文芸作品などのうち、いくさを主要な題材とし、武士活躍を描写したものの総称
  2. 江戸時代に作られた小説の一つ。いくさを材料として、興味をひくように事実と空想を混じえて書かれたもの。「絵本太閤記」「通俗三国志」の類。軍談
    1. [初出の実例]「国に居る時分から軍記物や仇討物は耽読してゐたが」(出典:平凡(1907)〈二葉亭四迷〉三六)
  3. ぐんきものがたり(軍記物語)
    1. [初出の実例]「是等の軍記物は異本が種々あって」(出典:国文学史十講(1899)〈芳賀矢一〉六)

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世界大百科事典(旧版)内の軍記物の言及

【軍記】より

…この武者の登場による動乱を作品の主題とするのが〈軍記〉である。〈軍記物〉〈軍記物語〉〈戦記〉〈戦記物〉〈戦記物語〉とも呼ばれるが,いずれの名称も新しく,明治以後の用語である。現存の作品は,〈記〉〈物語〉の名称を有するが,古くは〈合戦状〉〈戦物語〉などと呼ばれた。…

※「軍記物」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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