じくうけこう【軸受鋼 bearing steel】
出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報
軸受鋼
じくうけこう
bearing steel
ころがり軸受に用いる鋼で、約1%の炭素と0.9~1.6%のクロムを含有する。回転軸を支える軸受にはすべり軸受ところがり軸受とがあるが、後者はボールまたはころとレースの点または線接触の状態で非常に大きな荷重が接触部にかかる。これに耐えるため、きわめて硬いクロム・鉄炭化物粒子を、焼入れによって得られる非常に硬い素地(マルテンサイト)中に微細に分散させた軸受鋼が用いられる。
[須藤 一]
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軸受鋼
じくうけこう
bearing steel
ボールベアリング,ころ,ボールレースなどに用いられる鋼種で,もっぱら炭素 0.9~1.1%,クロム 0.9~1.6%の高炭素クロム鋼が用いられる。キルド鋼を原料とし,十分な鍛造または圧延によりセメンタイトの粗大な網目組織を破砕したのち,加熱再結晶により結晶粒を微細化し,さらに球状化焼鈍したのち焼入れ,適宜低温で焼戻して使用する。
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軸受鋼【じくうけこう】
ボールベアリングなどのころがり軸受の内・外輪や玉,ころを作る特殊鋼。耐摩耗性に特にすぐれることが必要で,主として高炭素クロム鋼を使い,大型品には肌焼(はだやき)鋼,耐熱・耐食性を要するものにはステンレス鋼も使われる。
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