精選版 日本国語大辞典 「軽水炉」の意味・読み・例文・類語
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軽水減速軽水冷却型原子炉のことを略して軽水炉、あるいはLight-Water Reactorの頭文字をとってLWRともいう。この原子炉はアメリカで開発された商業用発電炉で、世界の原子力発電の主流を占めており、出力密度が高いことが特徴である。中性子の減速材には普通の水、すなわち軽水が使われており、同時にこの水が炉心を冷却する冷却材の役割をしている。燃料には基本的に約3%に濃縮された二酸化ウランが使われている。
軽水炉には加圧水型原子炉と沸騰水型原子炉があり、前者はPressurized-Water Reactorの頭文字をとってPWRあるいは単にP、後者はBoiling-Water Reactorの頭文字をとってBWRあるいは単にBという。PWRはアメリカの二大メーカーの一つであるウェスティングハウス社が開発したもので、日本では三菱(みつびし)重工業と東芝が技術提携し、日本原子力発電、関西電力、四国電力、九州電力、北海道電力がそれを導入している。これに対してBWRはゼネラル・エレクトリック社が開発したもので、日本では日立製作所、東芝が技術提携し、日本原子力発電、東京電力、東北電力、中部電力、中国電力、北陸電力、電源開発(J-POWER)がそれを導入している。
[桜井 淳]
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一般的には,通常の水(軽水)を減速材,冷却材に使用する原子炉.慣用的には,発電用原子炉で原子炉圧力容器に軽水を満たし,3% 程度の低濃縮ウランを燃料とする原子炉.発電炉の主流で,世界の80% 以上を占める.325 ℃,150 atm 程度の高温・高圧に加熱した水を蒸気発生器(熱交換器)に送り,発生させた蒸気で発電機のタービンを駆動する加圧水型動力炉(PWR)と,圧力容器内で直接発生させた蒸気を用いる沸騰水型動力炉(BWR)の2種類がある.PWR,BWRの順に1950年代にアメリカで開発された.現在,世界の発電用軽水炉の3/4がPWRである.
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…日本では原子力製鉄や高温化学への利用を目的として,出口温度約950℃の多目的超高温ガス実験炉の開発を進めている。 軽水炉の核熱利用では,(1)発電用大型軽水炉の蒸気の一部用,(2)電力・蒸気併給の中小型軽水炉,(3)温水供給専用の低温低圧小型軽水炉の3方式が検討されている。いずれの場合も,原子炉側と利用側との間には熱交換器を置いて,放射性物質の漏れによる問題の生じないよう設計される。…
…原子力潜水艦は48年ころから開発され,54年世界初の原子力潜水艦ノーチラス号が進水した。原子力潜水艦の原子炉には,今日の加圧水型軽水炉の原型である濃縮ウラン燃料・軽水減速冷却型が用いられた。アメリカ以外の国でも核武装が進み,ソ連は49年,イギリスは52年,フランスは60年,中国は62年,それぞれ最初の核実験を行った。…
… 原子炉で使用する核分裂性核種を含む物質を燃料と呼ぶ。ここでは減速材に冷却材を兼ねて軽水(普通の水)を使用している原子炉(軽水炉)をモデルに原子炉内の中性子の振舞いを説明する。 軽水炉の燃料には235Uは約2~3%しか含まれておらず,残りの約97~98%はウラン238 238Uである。…
※「軽水炉」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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[1864~1915]ドイツの精神医学者。クレペリンのもとで研究に従事。1906年、記憶障害に始まって認知機能が急速に低下し、発症から約10年で死亡に至った50代女性患者の症例を報告。クレペリンによっ...
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