退る(読み)シサル

デジタル大辞泉 「退る」の意味・読み・例文・類語

しさ・る【退る】

[動ラ五(四)]《「しざる」とも》前を向いたまま後ろへ下がる。後ずさりする。
「思わず二足ばかり後へ―・ると」〈二葉亭訳・めぐりあひ〉
[類語]下がる退しりぞすさる後退するバックする退去る退立ち去る立ち退く引き上げる引き取る引き払う引っ込む辞去する

すさ・る【退る】

[動ラ五(四)]後ろへさがる。しりぞく。
「こそこそと―・って」〈露伴・椀久物語〉
[類語]下がる退しりぞしさる後退するバックする退去る退立ち去る立ち退く引き上げる引き取る引き払う引っ込む辞去

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精選版 日本国語大辞典 「退る」の意味・読み・例文・類語

し‐さ・る【退】

  1. 〘 自動詞 ラ行四段活用 〙 ( 後世「しざる」とも ) 前を向いたままでうしろにさがる。あとずさりする。すさる。
    1. [初出の実例]「陸奥の白河越て相逢ひつしさるしさるもゆけど遙けき」(出典:歌仙本兼輔集(933頃))
    2. 「ぬりごめの内へしざりいらむとし給へば」(出典:平家物語(13C前)一二)
    3. 「少し座をしざった」(出典:星座(1922)〈有島武郎〉)

すさ・る【退】

  1. 〘 自動詞 ラ行五(四) 〙 ( 「すざる」とも ) ひきしりぞく。後ろにさがる。しさる。〔名語記(1275)〕
    1. [初出の実例]「私(わし)は一足退(スサ)ったが」(出典高野聖(1900)〈泉鏡花〉一〇)
    2. 「一手のものが悉く跡へ跡へとすざるので」(出典:大塩平八郎(1914)〈森鴎外〉八)

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