通人(読み)ツウジン

デジタル大辞泉 「通人」の意味・読み・例文・類語

つう‐じん【通人】

ある事柄、特に趣味的なことに精通している人。「角界通人
人情機微、特に男女間のことに深い思いやりのある人。
花柳界事情に通じている人。粋人すいじん
[類語]粋人訳知り

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精選版 日本国語大辞典 「通人」の意味・読み・例文・類語

つう‐じん【通人】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 多くの物事を知っている人。広い知識をもっている人。ものしり。
    1. [初出の実例]「所を以て 上代の通人咸く此の教に依って形を観し、号を念し仏身を見んと求む」(出典:私聚百因縁集(1257)七)
    2. [その他の文献]〔史記‐田敬仲完世家賛〕
  3. 普通の人。一般の人。
    1. [初出の実例]「男子にもあれ、女人にもあれ、通人よりまさるは、まづ不祥の器ぞ」(出典:十善法語(1775)八)
  4. 世情に通じた人。特に花柳界の事情をよく知った遊び上手な人。いきな人。粋人。通客。通子つうにん。
    1. [初出の実例]「万事いきにして如才なき通(ツウ)人なり」(出典洒落本傾城買二筋道(1798)冬の床)
    2. 「宝暦の頃までは通り者と呼来たりしが、明和以来通人(ツウジン)と称し」(出典:滑稽本・客者評判記(1811)中)

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普及版 字通 「通人」の読み・字形・画数・意味

【通人】つうじん

事理に通達している人。〔論衡超奇〕書千以上、卷以下にじ、弘暢閑、讀を審定して、以て授して人師と爲るは、人なり。~夫(そ)れ人は覽見廣なるも、(ひろ)ひて以て論すること能はず。

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改訂新版 世界大百科事典 「通人」の意味・わかりやすい解説

通人 (つうじん)

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