遊楽(読み)ユウガク

デジタル大辞泉 「遊楽」の意味・読み・例文・類語

ゆう‐がく〔イウ‐〕【遊楽】

音楽を奏して遊び興じること。
猿楽のこと。世阿弥が用いた語。
[類語]遊び遊興遊蕩ゆうとう道楽放蕩豪遊清遊

ゆう‐らく〔イウ‐〕【遊楽】

遊んで楽しむこと。ゆらく。
「夜を明して舞ひ戯るる―の西班牙スペインを見る事が」〈荷風・ふらんす物語

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精選版 日本国語大辞典 「遊楽」の意味・読み・例文・類語

ゆう‐がくイウ‥【遊楽】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 音楽を奏して興ずること。
    1. [初出の実例]「天香久山の神楽の遊楽(ユウカク)に愛で給ひて」(出典:拾玉得花(1428))
  3. 特に猿楽能をいう。
    1. [初出の実例]「遊楽体とは、舞歌也。〈略〉、いかなる古人・名匠なりとも、遊楽の見風あるべからず」(出典:三道(1423))
  4. 心にくもりのない法悦。また、その境地にあそぶよろこび。
    1. [初出の実例]「衆生の遊楽も今ここに、身延山の風水も、読誦の声添へて」(出典:叢書本謡曲・身延(室町末))

ゆう‐らくイウ‥【遊楽】

  1. 〘 名詞 〙 あそびたのしむこと。ゆらく。
    1. [初出の実例]「入海則唯見魚鼈之遊楽」(出典:性霊集‐五(835頃)請越州節度使内外文書啓)
    2. 「四十五迄に一生の家をかため遊楽(ユウラク)する事に極まれり」(出典:浮世草子日本永代蔵(1688)四)
    3. [その他の文献]〔拾遺記‐一・少昊〕

ゆ‐らく【遊楽】

  1. 〘 名詞 〙ゆうらく(遊楽)
    1. [初出の実例]「宝樹、華菓おほくして、衆生の遊楽(ユラク)するところなり」(出典:妙一本仮名書き法華経(鎌倉中)六)

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普及版 字通 「遊楽」の読み・字形・画数・意味

【遊楽】ゆうらく

あそびたのしむ。

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