精選版 日本国語大辞典 「遊水池」の意味・読み・例文・類語
ゆうすい‐ち イウスイ‥【遊水池】
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河川沿いにある湖や湿地、平地または河道内に一時的に洪水時の水を貯留させる人為的に設けられた池。以前は無堤防あるいは霞堤(かすみてい)(不連続に設けられた堤防)によって洪水を河川から遊水池に導いたが、近年は堤防の一部をわざと低くした越流堤(えつりゅうてい)によっている。このように堤防で河道と完全に分けられた遊水池を洪水調節池とよぶ。これに対して、河道の中に本堤からほぼ直角に川の中央に向かって横堤(よこてい)を設けるなどして、河道内で流れを緩めて貯留する場合を河道遊水池という。洪水調節池に貯留した水は、本川が減水するにつれて樋(ひ)門および排水機によって河川へ戻す。
日本では、利根川(とねがわ)水系の渡良瀬(わたらせ)遊水池(渡良瀬遊水地の表記が多い)がとくに規模が大きく、その容量は小河内(おごうち)ダムの奥多摩湖(東京都)に匹敵する。カンボジアのトンレ・サップ湖はメコン川の天然の遊水池で、雨期になると川水が湖へ逆流し、面積が乾期の3倍にもなる。
[榧根 勇]
『渡良瀬遊水池を守る利根川流域住民協議会編『渡良瀬遊水池 その歴史と自然を守るために』(1991・随想舎)』
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湖・沼・池など河川の流域にあって,増水時にその水を満たして洪水を緩和する役割をもった場所。栃木県に始まり,埼玉県加須市と茨城県古河市境で利根川に注ぐ渡良瀬川の遊水池が有名だが,近世には越後国紫雲寺潟(しうんじがた),下総国飯沼・印旛沼なども遊水池の機能をはたした。それらの岸辺は通常の水位のときには耕作ができるが,増水時には被害をうける不安定なものであった。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
…一方,湖沼干拓は,湖面,湖岸,沼地を堤防で囲み,内水を排水ポンプにより排除して陸地とする。流域からの集水を地区外に導くため堤外に流入水を集めて排除する水路,すなわち承水路や,洪水を一時的に貯留する遊水池を設ける。また,干拓方式には干拓堤防が直接海に向かって築堤され,その内部を干拓する単式干拓と,湾口をまず堤防で締め切り人造湖をつくって,その内部に内堤をめぐらす複式干拓の2方式がある。…
…河道の各地点ごとに配分された流量は計画高水流量と称し,それぞれの地点ではこの流量を計画の対象として必要な堤防の高さや川幅などが決められ,それに則して河川の改修が行われる。 洪水は豪雨や融雪によって生ずる自然現象ではあるが,洪水対策として設けられるダムや平野部での遊水池などに一時的に蓄え,その流量を減じて下流へ流すなど,人為的にその形態を変更させることができる。明治中期以降,日本の重要河川で行われてきた堤防の連続化による徹底した河川改修工事によって,洪水流はそれ以前より早く河道内に集中的に流入して,河口に到達する時間が短縮化されるとともに,中・下流部では,同程度の豪雨に対しても洪水流量が大きくなるという結果をもたらした。…
※「遊水池」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報
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