精選版 日本国語大辞典 「運動神経」の意味・読み・例文・類語
うんどう‐しんけい【運動神経】
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脳幹(のうかん)および脊髄(せきずい)から出て骨格筋にいき、身体運動の調節をつかさどる末梢(まっしょう)神経で、感覚器から脳にいく感覚神経の対語である。脳幹からは眼筋へいく動眼神経、滑車(かっしゃ)神経、外転神経、舌筋にいく舌下神経、首や肩の筋へいく副神経が出ている。また脊髄の前角細胞からは四肢や躯幹(くかん)の筋にいくものがある。骨格筋のほかに心筋や平滑筋を支配する神経は自律神経系に属しているが、血管運動神経などとよばれているように運動神経の性質をもっている。
ヒトの運動神経には、神経線維の太さが、10~20マイクロメートルのものと、3~6マイクロメートルのものがあり、前者の太いほうをα(アルファ)線維、後者の細いほうをγ(ガンマ)線維とよぶ。α線維は筋肉を収縮させ、物を持ち上げるなどの仕事をする働きをもっているが、γ線維は筋収縮の程度を感知する筋紡錘という受容器の感度を調節する働きをもっている。たとえば、足の筋肉へいくα線維が損傷すると、筋肉が麻痺(まひ)して立てなくなるが、γ線維の損傷では筋肉は収縮するが、その程度がわからないので、立つことはできても、ぐらぐら揺れて結局は倒れてしまう。また1本の運動神経線維は、末端にいって枝分れをして、いくつかの筋線維を支配している。四肢の筋肉のように大きな筋力を必要とするところでは、1本の運動神経が100本以上の筋線維を支配しているが、顔や指の筋肉のような繊細な運動を要求されるところでは、わずか数本の筋線維を支配しているという法則がある。
[鳥居鎮夫]
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