遠退く(読み)トオノク

デジタル大辞泉 「遠退く」の意味・読み・例文・類語

とお‐の・く〔とほ‐〕【遠退く】

[動カ五(四)]
遠くに離れる。遠ざかる。「寒さが―・く」「話し声が―・く」
関係が薄くなる。疎遠になる。また、間隔があく。「足が―・く」「連絡が―・く」
[動カ下二]とおのける」の文語形
[類語]遠ざかる遠ざける去る離れる隔たる離隔する隔絶する遊離する乖離かいりする出るける外すあとにする分かれる割れる外れる分離離脱分裂分解解体独立分ける分割四分五裂切り離す断ち切るちぎれる張り裂ける

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精選版 日本国語大辞典 「遠退く」の意味・読み・例文・類語

とお‐の・くとほ‥【遠退】

  1. [ 1 ] 〘 自動詞 カ行五(四) 〙
    1. 距離または機会がとおざかる。はなれる。へだてる。しりぞく。〔文明本節用集(室町中)〕
      1. [初出の実例]「爰は遠退(トヲの)いて様子一先(ひとまづ)見るか」(出典浮世草子傾城禁短気(1711)三)
    2. 疎遠になる。関係がたえだえになる。また、間遠になる。
      1. [初出の実例]「遊びの足が遠退(トホノ)いて」(出典:歌舞伎・茲江戸小腕達引(腕の喜三郎)(1863)中幕)
  2. [ 2 ] 〘 他動詞 カ行下二段活用 〙とおのける(遠退)

とお‐そ・くとほ‥【遠退】

  1. 〘 自動詞 カ行四段活用 〙 遠くへだたる。とおざかる。
    1. [初出の実例]「妹が門いや等保曾吉(トホソキ)ぬ筑波山隠れぬ程に袖は振りてな」(出典:万葉集(8C後)一四・三三八九)

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