適える(読み)カナエル

デジタル大辞泉 「適える」の意味・読み・例文・類語

かな・える〔かなへる〕【適える/×叶える】

[動ア下一][文]かな・ふ[ハ下二]
(適える)ぴったり合うようにする。条件基準などを、十分に満たす。「必要条件を―・える」
(叶える)思いどおりに実現させる。聞き届ける。成就させる。「希望を―・えてやる」
[類語](1適する適う合う沿うそぐう向く似合う似つかわしいふさわしいしっくり打ってつけ持ってこい当てはまる適合する適当する合致する即応する同調するぴったりするフィットする便宜好都合便利利便あつらえ向きタイムリー有り難いうれしいおんの字重宝ちょうほう有用有益簡便軽便至便格好頃合ころあ好個好適程よい絶好願ったり叶ったり願ってもない渡りに船相応しか即する肌が合う適格適材くみし易いしかるべきマッチ究竟くっきょう合い口合目的文句無しリーズナブル好条件見合う匹敵言い得て妙あたかもよし三拍子そろ似合わしいジャストミート思いがけない当を得る馬が合う息が合う順当どんぴしゃり所を得る最適つぼにはまる水を得たうおのよう結構尽くめ/(2果たす遂げる全うする成し遂げる遣り遂げるし遂げるしおおせる遣り通す遣り抜く遣ってのける仕上げる仕立て上げる作り上げる練り上げる物にする成す完遂する

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「適える」の意味・読み・例文・類語

かな・えるかなへる【適・叶】

  1. 〘 他動詞 ア行下一(ハ下一) 〙
    [ 文語形 ]かな・ふ 〘 他動詞 ハ行下二段活用 〙
  2. うまくあてはまるようにする。ある条件に適合させる。
    1. [初出の実例]「苟しくも言ふ所、理に合(カナヘ)(し)めつれば、尚を天仙帰敬を得たり」(出典:大慈恩寺三蔵法師伝承徳三年点(1099)八)
    2. 「宋も唐も制によりて功臣号あり。〈略〉二字づつ義を協へて新に作るもあり旧号によるもあり」(出典:制度通(1724)四)
  3. 思うとおりになるようにする。願いを成就させる。
    1. [初出の実例]「願ひをかなふることの嬉しさとの給て」(出典:竹取物語(9C末‐10C初))
    2. 「思ふ心をかなへむと仏神をいよいよ念じ奉る」(出典:源氏物語(1001‐14頃)明石)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

五節舞

日本の上代芸能の一つ。宮廷で舞われる女舞。大歌 (おおうた) の一つの五節歌曲を伴奏に舞われる。天武天皇が神女の歌舞をみて作ったと伝えられるが,元来は農耕に関係する田舞に発するといわれる。五節の意味は...

五節舞の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android