選文(読み)センブン

デジタル大辞泉 「選文」の意味・読み・例文・類語

せん‐ぶん【選文】

[名](スル)
文を選ぶこと。また、その文。
律令制で、叙位すべき官吏の名を列記した文書

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精選版 日本国語大辞典 「選文」の意味・読み・例文・類語

せん‐ぶん【選文・撰文】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 文を選ぶこと。また、その文。選ばれた文。〔劉勰‐文心雕龍序〕
  3. 律令的官制で、一定の年数ごとに官吏の勤務成績を集計した結果に基づき、位階を上げられる者の名を列記した文書。各官庁ごとに六位以下の者について、新しい位階が作られ、弁官に提出される。
    1. [初出の実例]「考状一巻 選文一巻」(出典:正倉院文書‐天平六年(734)八月二〇日・出雲国計会帳)
  4. せんぶん(撰文)

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普及版 字通 「選文」の読み・字形・画数・意味

【選文】せんぶん

文をつくる。

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世界大百科事典(旧版)内の選文の言及

【上日】より

…欠ければ,その年度は評定の対象外とされた。毎年の評定書である考文(こうもん)や,一定年数の総合評定書で,恒常的な叙位に結びつく選文(せんもん)には,毎年の上日や合計出勤日数が記載された。また在京の諸司および大宰府,壱岐(いき),対馬(つしま)の職事官(しきじかん)たちは,毎年,8月から翌年正月,2月から7月までに,それぞれ120日以上の出勤が記載されると,季禄として,春夏の禄,秋冬の禄が支給された。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」