精選版 日本国語大辞典 「配電」の意味・読み・例文・類語
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電力系統から工場や家庭などの需要家へ電気を供給することをいう。電力系統とは、電力の発生、輸送、需要家への供給のための設備である発電所、送電線、変電所、配電線などを総称したものをいう。発電所は一般に需要地域から離れて設置されるため、電力の輸送には送電線が利用される。遠隔の発電所から電力を輸送するためには、高電圧化するほど効率的となる。その理由は、所定の電力を輸送する場合、電圧が高くなるほど流れる電流が少なくなり、この分損失が小さくなるためである。これらを有機的に結合するため、発電所においては変圧器によって高電圧化し、送電線(発電所間または発電所と変電所との間の電線路)を用いて、需要家近傍まで輸送し、これらの変電所で逐次電圧を低下し、一般家庭には配電線を用いて、100ないし200ボルトの電圧で供給している。
[松田高幸]
配電線とは、「発電所、変電所、もしくは送電線と需要家設備相互間の電線路および、これに付属する開閉所」と定義されており、発電所でつくられた電力が、変電所や送電線を通って届けられる場合、最後の変電所から工場や家庭までの電線路といえる。したがって、配電線といっても、電力を一定の場所から他の一定の場所へ輸送するという本来の目的からすれば、送電線とまったく同じものであり、電力の輸送、回路の計算、支持物、絶縁などについては本質的に異なるものではない。しかし、他の面からみれば、(1)個々の設備は小規模であるが、面的広がりをもって施設され、その設備数はきわめて膨大である。(2)不特定多数の需要家に供給しているため複雑な構成となっており、さらに需要増に対して柔軟性が要求される。(3)設備はほとんど消費地の中にあり、路上に施設される場合が多いため、その施設にあたっては家屋、建造物、道路などによる制約も受ける。このため、設備計画にあたっては技術的な面はもとより、地域状況などを十分勘案する必要がある。(4)設備は地域状況および気象条件など外的要因により大きく影響を受けるため、設備ならびに系統構成にあたっては外的条件を考慮するとともに、社会安全面にも十分配慮しなければならない。などの特徴を有する。そのため、需要家に対するサービス面、経済性などを総合した計画、設計、工事、保守が必要となる。
[松田高幸]
日本における配電方式には種々のものがあり、また分類の仕方によってはいろいろの呼び方があるが、その代表例は次のとおりである。
[松田高幸]
負荷の種類による区別(電灯線、動力線)、供給電圧による区別(特高線、高圧線、低圧線)、供給契約方法による区別(従量線、定額線)、供給時刻による区別(夜間線、昼間線)のようにきめ細かく定められている。
[松田高幸]
直流式、交流式に大別できる。直流式は日本の一般の配電線には用いられていないが、電車やエレベーターのように電動機の速度を加減する必要がある場合、電気分解やめっきなどを行うような特殊な負荷の場合には、交流で受電して需要家構内で直流に直して用いられている。交流式は、発電所あるいは変電所から高い電圧で経済的に需要家近傍まで輸送して変圧器で自由に電圧変換できるので、今日ではほとんどこの方式が採用されている。なお、交流は単相交流と三相交流に分類できる。
[松田高幸]
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