精選版 日本国語大辞典 「酸化水銀」の意味・読み・例文・類語
さんか‐すいぎん サンクヮ‥【酸化水銀】
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(1)酸化水銀(Ⅰ) 古くは黒降汞(こくごうこう)ともいわれ、また黒色酸化水銀ともいう。硝酸水銀(Ⅰ)の水溶液に水酸化ナトリウム水溶液を加えて得られる。一価水銀の化合物ではなくて、酸化水銀(Ⅱ)と水銀の一対一混合物とされている。化学式Hg2O、式量417.1。黒色ないし暗褐色の粉末。水に難溶であるが、硝酸に溶ける。
(2)酸化水銀(Ⅱ) 天然にはモントロイダイトmontroyditeとして存在する。赤色(赤色酸化水銀)と黄色(黄色酸化水銀)の2種があることが錬金術時代から知られ、古くは赤降汞(せきごうこう)、黄降汞(おうごうこう)ともよばれた。この色の違いは、生成するときの粒子の大きさの違いによるものであり、赤色型を細粉にすると黄色となる。冷暗所で硝酸水銀(Ⅱ)水溶液をアルカリ水溶液に加えると得られる。酸に溶けるが、エタノール(エチルアルコール)、アルカリ、アンモニア水には溶けない。水溶液は微アルカリ性を示す。皮膚病などの軟膏(なんこう)として使われる。毒性が強い。
[中原勝儼]
【Ⅰ】酸化水銀(Ⅰ):Hg2O(417.18).硝酸水銀(Ⅰ)の水溶液に水酸化ナトリウムを加えると,黒色の粉末として得られる.この粉末は酸化水銀(Ⅱ)と水銀の1:1混合物とされている.密度9.8 g cm-3.100 ℃ で分解する.水に不溶,硝酸および熱酢酸に可溶,希酸およびアルカリ水溶液に不溶.有毒.[CAS 15829-53-5]【Ⅱ】酸化水銀(Ⅱ):HgO(216.59).赤色(赤ゴウコウ)と黄色(黄ゴウコウ)のものが知られている.赤色,黄色ともに化学的には同一物である.密度11.14 g cm-3.赤色のものは10~20 μm,黄色のものは2 μm 以下の粒径で,赤色のものをすりつぶすと黄色になる.赤色のものは硝酸水銀(Ⅰ)または硝酸水銀(Ⅱ)を加熱するか,水銀と酸素を300~350 ℃ で直接反応させると得られる.塗料,顔料,ペイント,陶磁器,殺菌剤,分析試薬に用いられる.黄色のものは,水銀(Ⅱ)塩水溶液に水酸化アルカリを加えると得られる.医薬品(皮膚病用軟膏),分析試薬に用いられる.赤色体,黄色体のいずれも水に難溶,酸に可溶,エタノール,アセトン,エーテル,アルカリ水溶液に不溶.有毒.[CAS 21908-53-2]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
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