精選版 日本国語大辞典 「重心」の意味・読み・例文・類語
じゅう‐しん ヂュウ‥【重心】
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三角形の重心
三角形の三つの中線は1点で交わる。その点を三角形の重心という。三つの中線は重心でそれぞれ2対1の比に内分される。三角形の重心、垂心、外心は1直線上にある。三角形の重心は三つの頂点を等質量の質点と考えた場合の力学的な意味での重心でもある。また、三角形の重心は、三角形を密度が均一な板と考えたときの力学的重心でもある。しかし、三角形の重心は、三角形の周を等質量の質点の集まりと考えたときの物理的な意味での重心とは一般には一致しない。
四面体の重心
四面体の各頂点と相対する面である三角形の重心とを結ぶ四つの直線は1点に交わる。この点を四面体の重心という。この点で頂点と対面の重心とを結ぶ線分は3対1の比に内分される。四面体の重心は四つの頂点を等質量の質点と考えたときの力学的重心であり、また、四面体を密度が均一の剛体と考えたときの力学的重心でもある。
n個の点の重心
平面上あるいは空間にあるn個の点の重心とは次のように帰納的に定められる。k個の点の重心が定まったとき、k+1番目の点とk個の点の重心とを結ぶ線分をk対1に内分する点がk+1個の点の重心である。2点の重心はその中点であることから始めて逐次3点、4点、……の重心が定められる。これはn個の点を等質量の質点と考えたときの力学的重心でもある。
[柴田敏男]
物体を構成する質点の、以下に述べるような意味での平均的な位置が重心の位置を与える。この平均としては、各質点の質量を重荷とする重荷平均をとる。物体の各質点に働く重力の重心の周りのモーメントの和はゼロである。したがって、各質点に働く重力が重心に集まって働いていると考えてもよい。重心とよぶのは、この性質のためである。物体が運動するとき、物体の全質量と重心の加速度との積は、外力の合力に等しい。一般に物体の運動は、重心の運動と、物体の各質点が重心に対して行う相対運動とからなる、とみなすことができる。
2個の粒子の衝突を論ずるにあたって、実験室に固定した座標系(実験室系)を用いることもあるが、二つの粒子の重心を座標原点とするような座標系(重心系)を用いることもある。重心系を用いると、二つの粒子の運動量(質量と速度の積)はつねにその大きさと方向が等しく、向きが逆向きになる。
[飼沼芳郎]
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