野辺(読み)ノベ

デジタル大辞泉 「野辺」の意味・読み・例文・類語

の‐べ【野辺】

《古くは「のへ」》
野のあたり。野原。「野辺に咲く草花
火葬場。また、埋葬地

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精選版 日本国語大辞典 「野辺」の意味・読み・例文・類語

の‐べ【野辺】

  1. 〘 名詞 〙 ( 古くは「のへ」か )
  2. 野のほとり。野原。野。
    1. [初出の実例]「花散らふ 秋津の野辺(のへ)に 宮柱 太敷きませば」(出典万葉集(8C後)一・三六)
  3. 火葬場。埋葬地。墓地
    1. [初出の実例]「葬礼の為に、側なる野辺(ノベ)へ越ける其間に」(出典:太平記(14C後)六)
  4. のべおくり(野辺送)」の略。
    1. [初出の実例]「野辺の衆も、宵からつめかけて」(出典:浮世草子・世間子息気質(1715)四)

の‐へん【野辺】

  1. 〘 名詞 〙 野のあたり。のべ。
    1. [初出の実例]「ある侍、野辺(ノヘン)を通りけるに、松かげに壱人の侍、もろ肌ぬいで」(出典:咄本・聞上手三篇(1773)介錯)

ぬ‐べ【野辺】

  1. 〘 名詞 〙 ( →ぬ(野) ) ⇒のべ(野辺)

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