金魚(読み)キンギョ

デジタル大辞泉 「金魚」の意味・読み・例文・類語

きん‐ぎょ【金魚】

フナ原種とする観賞用の淡水魚和金琉金りゅうきん出目金頂天眼オランダ獅子頭ししがしら蘭鋳らんちゅうキャリコなど、品種は極めて多い。品種によってひれ・目・頭部体形体色などに著しい変化がみられる。中国原産で、日本へは文亀2年(1502)に渡来 夏》思ひ出も―の水も蒼を帯びぬ/草田男
[類語]和金琉金獅子頭蘭鋳・土佐金・和唐内朱文金出目金

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精選版 日本国語大辞典 「金魚」の意味・読み・例文・類語

きん‐ぎょ【金魚】

  1. 〘 名詞 〙
  2. コイ科の淡水魚。フナから人為的に飼育淘汰されてできたものと考えられ、品種が多い。目は出目、水泡眼などに、尾びれは三つ尾、ふな尾、さくら尾などに分けられる。体色は赤がおもで、紅白や黒などがある。産卵期は春で、食性は雑食性。古くから愛玩(あいがん)用として飼育され、ワキン、デメキンリュウキンランチュウなどの品種がある。原産地は中国の江西省と考えられ、日本には一六世紀初め輸入されたといわれる。《 季語・夏 》
    1. [初出の実例]「Qinguio(キンギョ)。コガネノ ウヲ」(出典日葡辞書(1603‐04))
    2. 「猪牙船の早きにおどろき、金魚の数にあきれ」(出典:洒落本・辰巳之園(1770))
  3. 口の黄色い鯉(こい)。貴人の食べる魚。
    1. [初出の実例]「きんぎょとは、口のきなる鯉の事にて候」(出典:大草殿より相伝之聞書(16C中か))
  4. 菓子の一種。表をの形につくり、裏はがらんどうになった江戸時代の砂糖菓子。
    1. [初出の実例]「金魚を片身上げておくけちなひな」(出典:雑俳・柳多留‐二一(1786))
  5. 金や金銭のたとえ。
    1. [初出の実例]「近年は押なべて金魚銀魚の手はまはらず、ほうぼうより緋鯉にせつかれ」(出典:談義本・根無草(1763‐69)前)
  6. きんぎょほんだ(金魚本多)
    1. [初出の実例]「金魚(キンギョ) 舟底とも云」(出典:洒落本当世風俗通(1773)時勢髪八体之図)
  7. 舞妓(まいこ)俗語

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普及版 字通 「金魚」の読み・字形・画数・意味

【金魚】きんぎよ

赤斑のある観賞魚。宋以後飼養される。また、黄金で作った魚形の袋。唐代三品以上の者が佩びた。魚袋。唐・韓〔児に示す〕詩 官の高を知らず 玉帶に金魚を懸(か)く

字通「金」の項目を見る

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動植物名よみかた辞典 普及版 「金魚」の解説

金魚 (キンギョ)

学名:Carassius auratus
動物。コイ科の淡水魚

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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