
(さく)。
は掘鑿(くつさく)の器である
(さく)を執ってものを掘鑿し、また刻鑿すること。その器を鑿という。〔説文〕十四上に「木を
つ
以なり」(段注本)とする。むだ穴をあけることを
鑿(せんさく)といい、〔孟子、離婁下〕に「智に惡(にく)む
の
は、其の鑿なるが爲なり」とみえる。空論を鑿空という。
と通じ、米をしらげる。
字鏡〕鑿 乃弥(のみ) 〔和名抄〕鑿 能美(のみ) 〔名義抄〕鑿 ノミ・ホル・ウガツ・イヤメヅラ 〔字鏡集〕鑿 ホル・ノミ・トホス・ウツ・ウガツ・イヤメヅラ
▶・鑿
▶・鑿渠▶・鑿御▶・鑿竅▶・鑿空▶・鑿掘▶・鑿契▶・鑿穴▶・鑿乾▶・鑿溝▶・鑿鑿▶・鑿山▶・鑿子▶・鑿牆▶・鑿井▶・鑿
▶・鑿川▶・鑿泉▶・鑿
▶・鑿船▶・鑿地▶・鑿楮▶・鑿
▶・鑿竇▶・鑿破▶・鑿培▶・鑿坏▶・鑿八▶・鑿氷▶・鑿壁▶・鑿落▶・鑿絡▶・鑿路▶
鑿・石鑿・
鑿・翦鑿・鐫鑿・
鑿・雕鑿・椎鑿・
鑿・盗鑿・洞鑿・斧鑿出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
木材や石材などに穴をうがち,また材面を削ったりする工具の総称だが,金工や石工で用いるものは鏨(たがね)という。鑿は斧とともにもっとも古くから用いられた工具で,縄文時代のくり舟などの工作には鑿状石器が使われ,弥生時代にはいち早く鉄器化した。
刃部と柄部からなるが,鏨は両部とも鉄で一体である。これを共柄という。刃は木工用のものはすべて片刃であるが,鏨は両刃である。刃は柄に対して込差し(こみざし)されるが,槌打ち用の叩(たたき)鑿は柄尻に冠(鉄環)をはめ,込みの部分には口金をはめる。押して用いる押鑿(突鑿,指鑿ともいう)は冠がなく柄が長い。刃部を穂ともいい,鑿の大小は穂幅であらわす。穴あけ専用のものは穂幅が狭く,厚みが大であり,削りに用いられるものは穂幅が広く,厚みが小さい。押鑿はさらに薄い。鑿の刃裏は鉋(かんな)刃裏と異なり逃げ(凹み)が少なく,一般にべた裏といわれる(鉋は糸裏といわれる)。
普通の形のものを平(ひら)鑿といい,叩鑿と押鑿があり,叩鑿のうち深穴あけ用を向待(むこうまち)鑿,削り用を追入(おいいれ)鑿という。押鑿には,穂の断面が鋭角の鎬(しのぎ)鑿と,鏝(こて)鑿がある。ほかに穂形が特殊なものとして,鎌鑿,銛(もり)鑿,搔上鑿などがあり,さらに木造船工作で大釘打ちのとき錐(きり)の代用をする鍔(つば)鑿もある。彫刻刀の丸刀,三角刀なども押鑿の一種である。
執筆者:成田 寿一郎
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