長蛇(読み)チョウダ

デジタル大辞泉 「長蛇」の意味・読み・例文・類語

ちょう‐だ〔チヤウ‐〕【長蛇】

長いへび。大蛇だいじゃ
長く並んでいるもののたとえ。
兵法で、陣立ての一。1列に長く並び、蛇の首が尾を、尾が首を、また、首尾が中をそれぞれ救うように、各隊が互いに呼応して進む陣形

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精選版 日本国語大辞典 「長蛇」の意味・読み・例文・類語

ちょう‐だチャウ‥【長蛇】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 大きな蛇。大蛇(だいじゃ)。ちょうじゃ。
    1. [初出の実例]「二条の長壁は蜒蜿として長蛇の如く」(出典:経国美談(1883‐84)〈矢野龍渓〉前)
    2. [その他の文献]〔韓愈‐詠雪贈張籍詩〕
  3. きわめて貪欲(どんよく)なことのたとえ。〔春秋左伝‐定公四年〕
  4. ちょうだ(長蛇)の陣」の略。
    1. [初出の実例]「大手は魚鱗搦手は、長蛇(チャウダ)に備へて討入らん」(出典:歌舞伎・四十七石忠矢計(十二時忠臣蔵)(1871)序幕)

ちょう‐じゃチャウ‥【長蛇】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ちょうだ(長蛇)
    1. [初出の実例]「黄昏罩むる靄を鋭き滊笛に劈きて長蛇(チャウヂャ)蜿蜒(うね)る如く阪下を横切った」(出典:くれの廿八日(1898)〈内田魯庵〉五)
  3. ちょうだ(長蛇)
    1. [初出の実例]「からの軍法一に魚鱗、二に鶴翼、三に長蛇(チャウジャ)」(出典:甲陽軍鑑(17C初)品二七)

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普及版 字通 「長蛇」の読み・字形・画数・意味

【長蛇】ちよう(ちやう)だ

大蛇。また、悪党をたとえる。〔後漢書、張綱伝〕專ら封豕長蛇、其の貪叨(たんたう)を肆(ほしいまま)にすることを爲し、好に甘心し、縱恣(しようし)なること底無し。

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