閑散(読み)カンサン

デジタル大辞泉 「閑散」の意味・読み・例文・類語

かん‐さん【閑散】

[名・形動](「と」を伴った形で副詞的にも用いる)
ひっそりと静まりかえっていること。また、そのさま。「平日閑散とした遊園地
仕事がなくて暇なこと。また、そのさま。
「―な日を送りかねて」〈藤村千曲川のスケッチ
売買取引などが少ないこと。また、そのさま。「不景気で閑散な市況」
[類語](1深閑深深静かひそやかしめやか静寂静粛静閑閑静閑寂清閑しじま森閑森森しんしん沈沈ちんちんせき・じゃく寂然せきぜん・じゃくねん寂寂せきせき・じゃくじゃくげき闃然げきぜん粛然/(2手明き用無し無聊ぶりょう開店休業徒然つれづれ徒然とぜん手持ち無沙汰退屈所在ない持て余す寂寥せきりょう寂寞せきばく寂しい

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精選版 日本国語大辞典 「閑散」の意味・読み・例文・類語

かん‐さん【閑散】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 )
  2. ひまで、することのないさま。
    1. [初出の実例]「つねにまいりてあそび侍りしかば、いと閑散(カンサン)にてこそおはしまししか」(出典大鏡(12C前)六)
  3. ( ━する ) ひっそりとしずまること。ものの動きがなくて静かなさま。
    1. [初出の実例]「人の家の閑散したるをすまうたひたりといへる」(出典:名語記(1275)六)
  4. 相場金融市場などで、取引高が少なくて市場がひまになること。
    1. [初出の実例]「尤も発行余力は預金の関係より一寸減少して三千六百五十四万円となれりと雖も、大体に於て猶閑散を続くべき姿なりといふ」(出典:東京朝日新聞‐明治三六年(1903)一〇月二八日)

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普及版 字通 「閑散」の読み・字形・画数・意味

【閑散】かんさん

ひま。

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