間竿(読み)ケンザオ

デジタル大辞泉 「間竿」の意味・読み・例文・類語

けん‐ざお〔‐ざを〕【間×竿/間×棹】

検地の際、測量に用いたさお。豊臣氏は6尺3寸、江戸幕府は6尺1分のものを用いた。検地竿
大工間数けんすうを測るのに用いる、目盛りのあるさお。→
尺杖しゃくづえ

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精選版 日本国語大辞典 「間竿」の意味・読み・例文・類語

けん‐ざお‥ざを【間竿・間棹】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 検地を行なうとき、土地の測量に用いられた一間の長さの竹製の竿。豊臣秀吉のときは一間が六尺三寸、江戸幕府では六尺一分であった。検地竿。間尺(けんじゃく)。〔地方落穂集(1763)〕
    1. 間竿<b>①</b>〈北斎画 地方測量之図〉
      間竿〈北斎画 地方測量之図〉
  3. 大工が建築現場で用いる一間以上の長い物さし。尺杖(しゃくづえ)
    1. [初出の実例]「大工〈略〉間棹(ケンザホ)杖に突(つく)も有」(出典浮世草子日本永代蔵(1688)三)

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「間竿」の解説

間竿
けんざお

検地竿・間尺・歩竿(ぶざお)とも。検地用具の一つ。土地の測量を行う際に用いた竹製の竿。両端摩滅を防ぐ銅を張り,1尺ごとに墨線の目印をつけたもの。古くは1間=6尺5寸(約196cm)であったが,太閤検地では6尺3寸(約191cm),江戸幕府では6尺(約181cm)と基準が縮小され,これに1分のゆるみを加えるのが通例となった。江戸時代の間竿には,1間竿(6尺1分)と2間竿(1丈2尺2分)の2種類があった。

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世界大百科事典(旧版)内の間竿の言及

【検地竿】より

…間竿(けんざお)ともいう。太閤検地以来,検地の際に使用された測量用具で,検地のことを竿入・竿打などともいった。…

【元禄検地】より

…検地の基準となったのはいわゆる元禄検地条目27ヵ条(高遠検地より採用)である。この条目は延宝検地の原則をおおむね踏襲したものであり,1反を300歩とし,間竿は1間を6尺1分とした2間竿を使用すること,田畑位付けは上中下に上々,下々を加えた5段階とすることなどをはじめ,詳細な施行細目を規定したものであった。検地はこの条目に基づき,担当諸藩の手で進められたが,最終的な石盛・石高の決定については幕府がその権限を握っていたようである。…

※「間竿」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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