阿弥陀(読み)アミダ

デジタル大辞泉 「阿弥陀」の意味・読み・例文・類語

あみだ【阿弥陀】

阿弥陀仏」に同じ。

阿弥陀笠」の略。
阿弥陀くじ」の略。
阿弥陀かぶ」の略。
帽子が額をすべって、やけに―となる」〈漱石草枕

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世界大百科事典 第2版 「阿弥陀」の意味・わかりやすい解説

あみだ【阿弥陀】

極楽浄土にいて衆生を救済するとされる仏。弥陀とも略称される。《無量寿経》によれば,過去世に法蔵比丘が世自在王如来のもとで四十八の誓願をたて,長期間の修行を果たし,現在では阿弥陀仏となり,極楽浄土の主となって,その浄土へ往生を願う衆生を摂取するという。四十八の誓願のうち第十八願は阿弥陀仏を念ずれば極楽往生できるというもので,後世の中国,日本では称名念仏の根拠とされた。この仏はサンスクリット文献ではAmitābha(無量光),Amitāyus(無量寿)として現れるが,阿弥陀はおそらくこの前半部amita(無限)の方言であろう(他にも説がある)。

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動植物名よみかた辞典 普及版 「阿弥陀」の解説

阿弥陀 (アミダ)

植物マメ科多年草シャジクソウ別称

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世界大百科事典内の阿弥陀の言及

【縁日】より

… 文献の上では,《今昔物語集》に記された観音の縁日18日がもっとも早い。平安時代には,阿弥陀,観音,地蔵の信仰が卓越しており,阿弥陀が15日,地蔵が24日となっている。なお《古事談》には,地蔵を8日にしているが,むしろ8日は薬師の縁日が一般的であった。…

【極楽】より

…阿弥陀仏の浄土の名。サンスクリットではスカーバティーsukhāvatī。…

【大無量寿経】より

…《無量寿経》《大経》とも呼ばれる。浄土教の根本聖典の一つで,《観無量寿経》《阿弥陀経》とともに〈浄土三部経〉を形成する。原題はサンスクリットで《スカーバティービューハSukhāvatīvyūha(極楽の荘厳)》といい,同題の《阿弥陀経》と区別して,〈大スカーバティービューハ〉と呼ぶ。…

【手】より

…釈迦が手を自在に大きくした話は《西遊記》にあり,孫悟空がひと跳び10万8000里をいく觔斗雲(きんとうん)を駆って,いかに飛んでも釈迦の手掌から出られなかった。仏の手には不思議が多く,阿弥陀如来の手掌には1000本の車の輻(や)がすじとなって交差し,その放つ光は金の水となって畜生を畏怖(いふ)させる。また指間には水かきのような膜があり,指はしなやかで背側に屈曲しても物を握ることができ,指先には吉祥を示す卍(まんじ)印があると源信は教えている(《往生要集》)。…

※「阿弥陀」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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