陶管(読み)とうかん

精選版 日本国語大辞典 「陶管」の意味・読み・例文・類語

とう‐かんタウクヮン【陶管】

  1. 〘 名詞 〙 良質の粘土原料とし、釉(うわぐすり)をかけ、高温で焼いた管。下水管排水管などに使われる。
    1. [初出の実例]「新橋横浜間は当初木樋を用ひ後陶管に換へたり」(出典:逓信史要(1898)〈逓信省編〉三)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「陶管」の意味・わかりやすい解説

陶管
とうかん

陶磁器製の管類のことで、一般に土管もこのなかに含まれる。狭義には釉薬(ゆうやく)を施した土管だけをいう。土器質のもの、陶器質で釉薬を施したもの、焼き締まりのよい石器質のものがある。釉薬を土管に塗布して素焼土管より高温で焼成すると、表面に光沢が出てガラス質の表層ができ液体透過を防ぐ。日本工業規格(JIS(ジス))にも規定され、直管、枝管、曲管などがあり、高級なものは化学工業装置にも使用されるが、一般には下水管、農耕用排水管などに多く使用される。

[工藤矩弘]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

五節舞

日本の上代芸能の一つ。宮廷で舞われる女舞。大歌 (おおうた) の一つの五節歌曲を伴奏に舞われる。天武天皇が神女の歌舞をみて作ったと伝えられるが,元来は農耕に関係する田舞に発するといわれる。五節の意味は...

五節舞の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android