葉、花弁、果実などが植物体から離脱する場合、離脱する器官と残る部分との境界面にある壊れやすい層状の組織においては、細胞どうしの分離または細胞自体の崩壊がおこる。この組織を離層という。離層に接する基部側、すなわち器官の離脱ののちには植物体の表面となるべき位置には、スベリンなどを含む厚い壁をもつ細胞からなる保護層が形成されて、離脱によってできた傷口から水が失われたり有害微生物が侵入したりするのを防いでいる。離層ができる位置は、もともと機械組織が少なく、維管束も器官の周辺ではなく中央に寄っているなど、構造的に弱くなっていることが多いが、さらに、この位置の細胞が一斉に増大して壊れやすくなったり、分裂して新しい細胞壁が分離面となったりするような離層形成が、多くの種類で知られている。
[福田泰二]
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…典型的な落葉現象は,葉の寿命によって定まっており,一定の生理的周期に達すると,葉の養分が茎のほうへ流れ去ってしまい,葉緑体が分解して緑色を失う。これと同時に,葉柄の基部などに離層abscission layerがつくられる。離層をつくる細胞群は基本組織系のもので,分化の程度は種によって一定していないが,植物ホルモンの量によって左右されるといわれる。…
※「離層」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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