雲龍(読み)うんりゅう

精選版 日本国語大辞典 「雲龍」の意味・読み・例文・類語

うん‐りゅう【雲龍】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 雲に乗って昇天する龍。また、それを描いたもの。円山応挙の作品などが有名。うんりょう。
    1. 雲龍<b>①</b>〈模様雛形〉
      雲龍模様雛形〉
    2. [初出の実例]「雲龍闕下趨資父、槐棘門前跪事兄」(出典菅家文草(900頃)二・相国東廊、講孝経畢)
    3. [その他の文献]〔班固‐東都賦〕
  3. 雲龍釜、また、雲龍の模様のある茶道具をいう。うんりょう。
    1. [初出の実例]「利休教洛冶工与次郎、鋳阿彌陀堂尻張・丸釜・蒲団・大雲龍・小雲龍等数品」(出典:和漢三才図会(1712)三一)

うん‐りょう【雲龍】

  1. 〘 名詞 〙
  2. うんりゅう(雲龍)
    1. [初出の実例]「雲龍(ウンリョウ)卓香炉(しょくこうろう)を売り捨」(出典:浮世草子好色二代男(1684)三)
  3. うんりゅう(雲龍)
    1. [初出の実例]「釜も雲龍(ウンリャウ)阿彌陀堂などはいい物さ」(出典:洒落本・文選臥坐(1790)東北の雲談)

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デジタル大辞泉プラス 「雲龍」の解説

雲龍〔銘菓〕

京都府京都市、俵屋吉富が製造・販売する銘菓。丹波大納言小豆の粒餡と村雨餡を手巻きし、雲に乗る龍の姿をかたどった棹菓子。国産白小豆の粒餡を用いた「白雲龍」、黒糖を用いた「黒糖雲龍」もある。

雲龍〔空母〕

大日本帝国海軍の航空母艦。雲龍型空母の1番艦。1944年8月竣工。実戦には投入されず。1944年12月、フィリピン方面への輸送任務中に米潜水艦に雷撃され沈没

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[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクション 「雲龍」の解説

うんりゅう【雲龍】

埼玉日本酒。仕込み水は利根川伏流水蔵元の「山星金星」は寛延元年(1748)創業。現在は廃業。蔵は熊谷市小島にあった。

出典 講談社[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクションについて 情報

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