精選版 日本国語大辞典 「電磁場」の意味・読み・例文・類語
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
電場、電束密度、磁場、磁束密度の総称。電束密度や磁束密度が時間的に変化する場合には電場と磁場とは互いに他を誘起し、また互いに移り変わるので、もはや電場と磁場を別々のものと考えることはできなくなる。このような場合にとくに電磁場(または電磁界)という語を用いることが多い。他方、時間的に変化しない場合には電場と磁場はそれぞれ静電場、静磁場ともよばれ、別個に記述することができる。電磁場が波動として空間を伝播(でんぱ)する場合、これを電磁波とよぶ。電磁場はベクトル場であって、普通、電場をE、電束密度をD、磁場をH、磁束密度をBで表す。これらは空間の座標と時間の関数である。
電磁場はエネルギー、運動量、角運動量をもつ物理的実体であり、物質と相互作用する。この相互作用は電磁相互作用とよばれる。電磁相互作用は相対論からの要請を満たすためには近接作用であることが必要である。また電磁相互作用は自然界のもっとも基本的な四つの相互作用(他の三つは重力相互作用、強い相互作用、弱い相互作用)のうちの一つである。
電磁場の概念を初めて明確に把握したのはファラデーであり、それを数式化したのはマクスウェルであり、電磁場の諸性質はマクスウェルの電磁方程式に従う。
電磁場の概念の影響で重力相互作用(万有引力)にも重力場の概念が導入された。当時普及した場の概念は、場を物質間に及ぼされる力(物質間の相互作用)の担い手とする考え方である。こうして古典物理学における自然観として、物質と場の二元論が始まった。当初、電磁場を機械論的模型で解釈しようとする試みが盛んになって、エーテル概念が導入されたが、実体としてのエーテルは実験的に否定された。1905年アインシュタインの特殊相対性理論の出現は、古典物理学における場の概念に変更をもたらした。電磁場の存在や運動は空間(または真空)それ自体の属性の一部として解釈されるようになり、空間に物質的性質が賦与されることとなった。その後の量子力学の成立によって、物質や場の示す二重性、すなわち粒子性と波動性は合理的に定式化されるようになり、物質と場との二元論的対立は解消した。こうして、場の量子論に立脚して、量子化された電磁場を光子として解釈する場の一元論が成立するに至った。
[安岡弘志]
出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…しかも(1)式で見るとおり,熱または仕事というものは,単独で切り離してエネルギーという資格を与えることのできる量ではなく,両方合わせて初めてその資格の生ずるような量なのである。熱
[電磁場のエネルギー]
充電したコンデンサーの両極をつないで放電するとパチッと音がして火花が飛ぶ。これは電気を蓄えたコンデンサーにエネルギーが蓄えられていることを示す。…
※「電磁場」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報
他の人にすすめること。また俗に、人にすすめたいほど気に入っている人や物。「推しの主演ドラマ」[補説]アイドルグループの中で最も応援しているメンバーを意味する語「推しメン」が流行したことから、多く、アイ...
11/10 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/26 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典を更新
10/19 デジタル大辞泉プラスを更新
10/19 デジタル大辞泉を更新
10/10 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
9/11 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新