精選版 日本国語大辞典 「電磁気学」の意味・読み・例文・類語
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電気現象、磁気現象に関する諸法則の体系を電磁気学という。光学はこの体系に含まれる。
電磁気学の歴史は古く、その現象の発見は古代にさかのぼることができる。電気現象は、摩擦したこはくが糸屑(いとくず)などを吸い付けることとして、一方、磁気現象は、磁石が鉄片を吸い付けたり、南北をさしたりすることとして、認識されていた。18世紀末、帯電体間の力、磁極間の力に関するクーロンの法則が発見された。しかし、当時は、電気現象と磁気現象とはまったく別の現象だと考えられていたし、光学も独自の道を歩んでいた。また万有引力に対する当時主流だった考え方の影響で、電磁的な相互作用も遠隔作用であると考えられていた。1799年ボルタによって電池が発明されて電流が容易に得られるようになり、1820年にはエルステッドが電流の磁気作用を発見した。続いて1831年ファラデーが磁気から電流が得られること、すなわち電磁誘導を発見し、ここに至って電気学と磁気学とが統一への道を歩み出した。またファラデーは、電気的および磁気的相互作用の概念として、当時主流だった遠隔作用にかわって近接作用を考え出した。マクスウェルの方程式は、ファラデーの近接作用の考えを数学的に表現したものということができる。そして1864年マクスウェルによって電磁場の基礎方程式が提出され、この統一がなされた。この方程式の波動解が光の性質をすべて説明することもまもなくわかり、光学も含めて、電磁気学の体系が誕生した。しかしマクスウェルの方程式だけでは電磁気学の諸法則のすべてを導くことはできない。物質中の電磁気現象には、量子効果と統計性が深くかかわってくるし、真空中の電磁場の諸法則のなかでさえ、その導出において、かならずしも自明とはいえない仮定が用いられている場合がある。また、一つの電荷が自分自身のつくる電磁場と相互作用する効果は説明されていない。
その後、運動物体中の電磁場に関する研究から特殊相対論が生まれた。また物質と電磁場との相互作用の研究から量子論が生まれた。さらに応用分野として、電気光学、電子工学、エレクトロニクスなどが生まれた。今日、電磁気学は、力学とともに、自然科学すべての基礎をなしている。電磁気学の発展と応用は人類の文明史上にもっとも画期的な進歩をもたらした。
なお、時間変化する電磁場を取り扱う場合には、電磁気学はとくに電気力学ともよばれる。
[安岡弘志]
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