路地とも書き、「ろうじ」とも発音する。家と家との間に挟まれた細長い道、あるいは屋根のない土地のことなどをいう。都市においては路地を開通させることにより街区内部の空閑地の高密度な利用が図られてきた。一方、茶の湯における庭も露地(路地)とよばれる。山上宗二(やまのうえのそうじ)が伝える初期の茶室古図(紹鴎(じょうおう)四畳半図)には「脇(わき)ノ坪ノ内」と「面坪(おもてつぼ)ノ内」がついていた。後者は室内への採光や通風、「中立(なかだち)」のために必要な庭であり、前者は茶室への通路であった。露地は、茶の湯の環境を「市中の山居」といわれるような別天地に形成するための結果としての役割を負っている。そのため、庭園的な広がりをもつようになっても苑路(えんろ)であることを主体とし、「道すがら」を意味する「路次」に発することばでよばれる。苑路の途中には潜りの形式の門が反復して設けられ、飛石(とびいし)や延段(のべだん)によって躙口(にじりぐち)まで導かれる。樹間には石灯籠(いしどうろう)が低く据えられ、茶室の近くには蹲踞(つくばい)が据えられる。
[日向 進]
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