頭に来る(読み)アタマニクル

デジタル大辞泉 「頭に来る」の意味・読み・例文・類語

あたまに◦

怒りで興奮する。かっとなる。「ばかにされて―◦来た」
酔いや病毒が頭に回る。また、気が変になる。
[類語]癇に障る癪に障る気に障るかちんと来る

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精選版 日本国語大辞典 「頭に来る」の意味・読み・例文・類語

あたま【頭】=に[=へ]来(く)

  1. 怒りや悲しみや驚きなどのために、頭に血がのぼる。かっとなる。のぼせる。逆上する。
    1. [初出の実例]「あの時はいつになく頭に来ましてね」(出典:苦の世界(1918‐21)〈宇野浩二〉三)
  2. 酔いや病毒などが頭にまわる。
    1. [初出の実例]「この酒は決して頭へ来るやうな酒ぢゃア御座いませんから」(出典:巡査(1902)〈国木田独歩〉)
  3. 気が変になる。
    1. [初出の実例]「外地からの引揚者で、結婚に失敗し子供を亡くしているとかで、頭にきたものらしい」(出典:マイクとともに(1952)〈藤倉修一〉マイクこぼれ話)
  4. 意識にのぼる。思い出す。
    1. [初出の実例]「ふとあたまへ来たのは、目を覚ますすぐ前までみてゐたやうな気のする夢だった」(出典:大道無門(1926)〈里見弴〉一番鶏)

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