風波(読み)フウハ

デジタル大辞泉 「風波」の意味・読み・例文・類語

ふう‐は【風波】

風と波。また、風が吹いて立つ波。風浪。「外海風波が強い」「風波の難」
もめごと。争いごと。なみかぜ。「家庭内に風波絶え間がない」
世を処していく上での困難や煩わしさ。「世間風波にもまれる」
[類語]不和不仲仲違い反目葛藤軋轢対立対峙確執悶着摩擦波風仲間割れぎくしゃくいがみ合う睨み合う角が立つひびが入る秋風が立つ

かざ‐なみ【風波】

風と波。また、風によって起こる波。ふうは。かぜなみ。

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精選版 日本国語大辞典 「風波」の意味・読み・例文・類語

ふう‐は【風波】

  1. 〘 名詞 〙
  2. かぜとなみ。特に、激しい風と荒い波。また、風によって起こる波。風が吹いて波の荒いこと。風浪。風濤。なみかぜ。
    1. [初出の実例]「風波転入曲。魚鳥共成倫」(出典:懐風藻(751)遊吉野宮〈中臣人足〉)
    2. [その他の文献]〔楚辞‐九章〕
  3. 争いやもめごと。また、人生社会の中で処していく上での困難、苦しみなど。なみかぜ。
    1. [初出の実例]「豈憂伏臘貧家産、唯畏風波嶮世途」(出典菅家文草(900頃)四・読家書有所歎)
    2. 「少々家内に風波(フウハ)があっても」(出典:二人女房(1891‐92)〈尾崎紅葉〉六)
    3. [その他の文献]〔白居易‐除夜寄微之詩〕

かぜ‐なみ【風波】

  1. 〘 名詞 〙 風と波。また、風のために起こる波。かざなみ。
    1. [初出の実例]「玉依姫、直(ただ)に風波(カセナミ)を冒(をか)して海辺(へた)より来り到り」(出典:日本書紀(720)神代下(水戸本訓))

かざ‐なみ【風波】

  1. 〘 名詞 〙 風と波。また、風によっておこる波。かぜなみ。
    1. [初出の実例]「風瀾(カザナミ)の、船に適(かな)へば矢を射る如く、青海原青々と」(出典:哲烈禍福譚(1879‐80)〈宮島春松訳〉二)

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普及版 字通 「風波」の読み・字形・画数・意味

【風波】ふうは

風と波。はげしい変動。漢・李陵武に与ふる詩、三首、一〕風波、一たびを失ひ 各天の一隅に在り

字通「風」の項目を見る

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サーフィン用語集 「風波」の解説

かぜなみ 【風波】

オンショアが吹いた時などに立つ波。フェイスが風で潰されてしまって、ショルダーの続かない波が多く、あまりサーフィンには適さないコンディション。ただし、波数が多くブレイクするので、距離は乗れなくても数多くの波に乗れる理由で、結構風波が好きなサーファーも多いのでは?!

出典 (株)デジサーフ、(株)セキノレーシングスポーツサーフィン用語集について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「風波」の意味・わかりやすい解説

風波 (かぜなみ)

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世界大百科事典(旧版)内の風波の言及

【風浪】より

…風波と書いて,〈ふうは〉〈かぜなみ〉あるいは〈かざなみ〉と呼ぶこともある。水面上を吹く風から直接エネルギーが供給されて発達中の波浪をいう。…

【風浪】より

…風波と書いて,〈ふうは〉〈かぜなみ〉あるいは〈かざなみ〉と呼ぶこともある。水面上を吹く風から直接エネルギーが供給されて発達中の波浪をいう。…

【風浪】より

…風波と書いて,〈ふうは〉〈かぜなみ〉あるいは〈かざなみ〉と呼ぶこともある。水面上を吹く風から直接エネルギーが供給されて発達中の波浪をいう。…

※「風波」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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