ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「館山漸之進」の意味・わかりやすい解説
館山漸之進
たてやまぜんのしん
[没]1916.2.17. 東京
平曲演奏家・研究家。津軽藩に平曲を興した楠美則徳の曾孫,麻岡検校門下の楠美太素の子。館山源右衛門の養子。父太素,兄楠美晩翠から平曲を学んだ。 1905年邦楽保存の必要を上奏,07年東京音楽学校邦楽調査掛嘱託となった。 10年『平家音楽史』を出版,以後の平曲研究の基を開いた。甥の楠美恩三郎はもと東京音楽学校教授。また,4男館山甲午 (1894~1989) は仙台にあって,数少い平曲伝承者の一人として活躍した。
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