馬鼻向・馬餞・馬贐(読み)うまのはなむけ

精選版 日本国語大辞典 「馬鼻向・馬餞・馬贐」の意味・読み・例文・類語

うま‐の‐はなむけ【馬鼻向・馬餞・馬贐】

〘名〙
① 旅立つ人の前途の無事を祈って、出発にあたり旅行者と酒食をともにすること。門出を祝う宴会。壮行会。送別会。〔新撰字鏡(898‐901頃)〕
土左(935頃)承平四年一二月二二日「いづみのくにまでと、たひらかに願たつ。ふじはらのときざね、ふなぢなれど、むまのはなむけす」
② 旅立つ人に金品詩歌などを贈ること。また、そのもの。餞別
伊勢物語(10C前)四四「県(あがた)へゆく人に、むまのはなむけせむとて、よびて、うとき人にしあらざりければ、家刀自(いへとうじ)さかづきささせて、女の装束かづけんとす」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

アルツハイマー

[1864~1915]ドイツの精神医学者。クレペリンのもとで研究に従事。1906年、記憶障害に始まって認知機能が急速に低下し、発症から約10年で死亡に至った50代女性患者の症例を報告。クレペリンによっ...

アルツハイマーの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android