驚風（読み）キョウフウ

デジタル大辞泉

きょう‐ふう〔キヤウ‐〕【驚風】

漢方で、小児のひきつけを起こす病気の称。癲癇てんかんの一型や髄膜炎の類。

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

きょう‐ふうキャウ‥【驚風】

1. 〘 名詞 〙
2. ① にわかに吹く風。荒い風。
   1. [初出の実例]「驚風振_レ葉、香分_二紫桂之林_一」(出典：本朝文粋（1060頃）三・神仙〈春澄善縄〉)
   2. [その他の文献]〔司馬相如‐上林賦〕
3. ② 漢方医学で、幼児のひきつけを起こす病気をいう。脳膜炎の類。驚癇(きょうかん)。きょうふ。
   1. [初出の実例]「ぢこをあまやかして、うまき物を、あくまでくはすれば、むしけをやみ、かん、きゃうふうの病となる」(出典：わらんべ草（1660）四)

きょう‐ふキャウ‥【驚風】

1. 〘 名詞 〙 ( 「きょうふう（驚風）」の変化した語 ) ＝きょうふう（驚風）②
   1. [初出の実例]「品川沖の波に響、〈略〉八才の龍女も驚風(キャウフ)が出たげな」(出典：談義本・当風辻談義（1753）五)

出典　精選版 日本国語大辞典