高倉健(読み)タカクラケン

デジタル大辞泉 「高倉健」の意味・読み・例文・類語

たかくら‐けん【高倉健】

[1931~2014]映画俳優福岡の生まれ。本名、小田剛一ごういち。昭和31年(1956)「電光空手打ち」の主演デビュー。「網走番外地」「昭和残侠ざんきょう伝」など任侠映画に多く出演し、人気を得る。ほかの出演作に「八甲田山」「幸福しあわせの黄色いハンカチ」「鉄道員ぽっぽや」など。平成25年(2013)文化勲章受章

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関連語 チヤン

百科事典マイペディア 「高倉健」の意味・わかりやすい解説

高倉健【たかくらけん】

俳優。本名小田剛一。福岡県生れ。明治大卒。1955年東映第2期ニューフェースとなり,翌年《電光空手打ち》でデビュー。深作欣二監督の《狼と豚と人間》(1964年)などに出演したあと,《網走番外地》(1965年)で主演。義をもって悪を制する〈辛抱立役〉で東映仁侠映画路線の看板俳優となり,加藤泰監督《緋牡丹博徒・花札勝負》(1969年),《昭和残侠伝・死んで貰います》(1970年)などに出演した。1976年東映退社後は,《八甲田山》(1977年,森谷司郎監督),山田洋次監督《幸福の黄色いハンカチ》(1977年)で演技の幅をひろげ,倉本聡脚本の《駅 STATION》(1981年),向田邦子原作の《あ・うん》(1989年,降旗康男監督),《鉄道員ぽっぽや》(1999年,降旗康男監督),《単騎千里を走る》(2006年,張芸謀監督,日本編降旗康男監督)などで情感のある役柄好演,作品の主題と調和しつつ圧倒的な存在感をスクリーン上に示す俳優として,最後の映画スターという評価を不動のものとした。最後の作品は,《あなたへ》(2012年,降旗康男監督)。〈中国でもっとも知られる日本人芸術家〉といわれ,訃報とともに,中華人民共和国外交部報道局は異例の追悼談話を出した。ブルーリボン主演男優賞,日本アカデミー賞最優秀主演男優賞など受賞多数。1998年紫綬褒章受章,2006年文化功労者,2012年菊池寛賞受賞,2013年文化勲章受章。
→関連項目石井輝男マキノ雅広

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「高倉健」の意味・わかりやすい解説

高倉健
たかくらけん

[生]1931.2.16. 福岡,中間
[没]2014.11.10. 東京
映画俳優。本名小田剛一。1954年明治大学商学部を卒業。1955年東映に入社し,『電光空手打ち』(1956)の主役でデビュー。任侠映画「人生劇場・飛車角」(1963~64)シリーズを経て,「日本侠客伝」(1964~71),「網走番外地」(1965~67),「昭和残侠伝」(1965~72)などの任侠シリーズに主演してトップスターとなる。1976年に東映を退社。その後,『八甲田山』(1977),『幸福の黄色いハンカチ』(1977),『冬の華』(1978),『駅 STATION』(1981),『鉄道員(ぽっぽや)』(1999,モントリオール世界映画祭主演男優賞),『あなたへ』(2012)など多くの話題作に主演した。『燃える戦場』Too Late The Hero(1969)でハリウッド映画に初出演したのち,リドリースコット監督の『ブラック・レイン』Black Rain(1989),チャン・イーモウ(張芸謀)監督の『単騎,千里を走る。』(2005)など海外作品でも活躍。1998年紫綬褒章を受章,2006年文化功労者に選ばれ,2013年文化勲章を授与された。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「高倉健」の解説

高倉健 たかくら-けん

1931-2014 昭和後期-平成時代の俳優。
昭和6年2月16日生まれ。東映にはいり,昭和31年「電光空手打ち」でデビュー。「日本侠客伝」「網走番外地」などの任侠シリーズで人気をえる。51年フリーとなり,「八甲田山」「幸福の黄色いハンカチ」などに主演。平成11年「鉄道員(ぽっぽや)」でモントリオール国際映画祭主演男優賞。18年文化功労者。24年菊池寛賞。25年文化勲章。平成26年11月10日死去。83歳。福岡県出身。明大卒。本名は小田剛一。

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367日誕生日大事典 「高倉健」の解説

高倉 健 (たかくら けん)

生年月日:1931年2月16日
昭和時代;平成時代の俳優

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世界大百科事典(旧版)内の高倉健の言及

【網走番外地】より

…1960年代後半に隆盛した東映やくざ映画の代表的スター・高倉健の主演映画で,65年の《網走番外地》から72年の《新網走番外地・嵐呼ぶダンプ仁義》まで,計18本作られた。広義にはやくざ映画の一種とみなすことができるが,おもしろみの中心は,やくざの主人公が通称〈網走番外地〉こと網走刑務所に服役して繰り広げる監獄ドラマと,出所して放浪するうち事件に巻き込まれて闘うという流れ者アクションと,この2要素の混合にある。…

【日本俠客伝】より

…1960年代に隆盛した東映やくざ映画の代表的シリーズの一つで,1964年の《日本俠客伝》から71年の《日本俠客伝・刃(どす)》まで,計11本つくられた。主演は1960年代の東映やくざ映画の代表的スター・高倉健(1931‐ )。各作品は独立していて,時代背景も明治,大正,昭和初期とさまざまであるが,俠気の士と悪徳博徒との闘いを描く点では共通している。…

※「高倉健」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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