精選版 日本国語大辞典 「高血圧」の意味・読み・例文・類語
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(1)日本高血圧学会高血圧治療ガイドライン作成委員会編. 高血圧治療ガイドライン2014. 東京, 日本高血圧学会, 2014.
(2)Espeland MA, Whelton PK, Kostis JB, et al. TONE Cooperative Research Group. Predictors and mediators of successful long term withdrawal from antihypertensive medications. Arch Fam Med. 1999;8:228-236.
(3)Siebenhofer A, Jeitler K, Berghold A, et al. Long term effects of weight reducing diets in hypertensive patients. Cochrane Database Syst Rev. 2011;CD008274.
(4)Nakamura K, Okamura T, Hayakawa T,et al. NIPPON DATA90 Research Group. The proportion of individuals with alcohol induced hypertension among total hypertensives in a generalJapanese population: NIPPON DATA90. Hypertens Res. 2007;30:663-668.
(5)Xin X, He J, Frontini MG, et al. Effects of alcohol reduction on bloodpressure: a meta analysis of randomized controlled trials. Hypertension. 2001;38:1112-1117.
(6)Dickinson HO, Mason JM, Nicolson DJ, et al. Lifestyle interventions to reduce raised blood pressure: a systematic review of randomized controlled trials. J Hypertens. 2006;24:215-233.
(7)Krijnen P, van Jaarsveld BC, Steyerberg EW, et al. A clinical prediction rule for renal artery stenosis. Ann Intern Med. 1998;129:705-711.
(8)Turnbull F, Neal B, Pfeffer M, et al. Blood Pressure Lowering Treatment Trialists' Collaboration. Blood pressure dependent and independent effects of agents that inhibit the renin angiotensin system. J Hypertens. 2007;25:951-958.
(9)ALLHAT Officers and Coordinators for the ALL HAT Collaborative Research Group. The Antihypertensive and Lipid Lowering Treatment to Prevent Heart Attack Trial. Major outcomes in high risk hypertensive patients randomized to angiotensin converting enzyme inhibitor or calcium channel blocker vs diuretic: The Antihypertensive and Lipid Lowering Treatment to Prevent Heart Attack Trial (ALLHAT). JAMA. 2002;288:2981-2997.
(10)Sciarretta S, Palano F, Tocci G, et al. Volpe M.Antihypertensive treatment and development ofheart failure in hypertension: a Bayesian networkmeta analysis of studies in patients with hypertension and high cardiovascular risk. Arch Intern Med.2011;71:384-394.
出典 法研「EBM 正しい治療がわかる本」EBM 正しい治療がわかる本について 情報
複数回の各来院時に座位で測定された血圧が、常に最高血圧140㎜Hg以上、あるいは最低血圧90㎜Hg以上である状態を高血圧と定義しています。現在の基準(表1)では、正常血圧は最高血圧が120㎜Hg未満、かつ最低血圧が80㎜Hg未満とされています。120~139/80~89㎜Hgは高血圧前状態と定義されています。降圧薬の投与を受けている人は、血圧が正常範囲にあっても高血圧という診断になります。
日本人の高血圧の患者さんは3000万人以上にも及ぶとされ、代表的な生活習慣病(成人病)のひとつになっています。全体では成人男性の約45%、成人女性の約35%が高血圧になっており、年齢とともにその罹患率は上昇しています。高血圧は心血管病の主たる危険因子であり、生命予後に大きな影響を与えることが明らかになっています。
高血圧には、大きく分けて2つあります。本態性高血圧(ほんたいせいこうけつあつ)と二次性高血圧(にじせいこうけつあつ)といわれるタイプです。90%程度が原因不明の本態性高血圧で、残りの約10%が何らかの原因で高血圧になっている二次性高血圧です。
二次性高血圧には、腎血管性(じんけっかんせい)高血圧、腎実質性(じんじっしつせい)高血圧、原発性アルドステロン症、
本態性高血圧は、生活習慣の乱れや遺伝素因、加齢などが相互に関連し合って発症すると考えられています。
一般に、高血圧自体が何らかの症状を引き起こすことはないと考えられていますが、軽度の頭痛、頭重感や
ただし、放置すると致命的になる状態の高血圧(
二次性高血圧では、原因により特徴的な症状を示すものもあります。
正確な血圧測定のためには、水銀血圧計を用いて聴診法で測定します。最低5分間、座位安静にして足を床におき、腕を心臓の高さに保って測定します。少なくとも2回の測定を行います。
大規模臨床試験の結果に基づいて、何度か高血圧診断治療のための指針(ガイドライン)が改訂されています。2003年に改定された米国合同委員会の報告(表1)では、高血圧を、最高血圧で140㎜Hg以上また最低血圧で90㎜Hg以上と定義しています。そのほか、世界保健機関の国際高血圧学会やヨーロッパ高血圧学会のガイドラインがあります。日本においても、2000年に高血圧治療ガイドラインが示されています。
高血圧と診断されれば、生活習慣のチェック、
本態性高血圧と二次性高血圧とでは、治療法が大きく異なります。
前者では、重症度に応じて、生活習慣を改善して経過観察するものから、降圧薬を中心とした薬物療法に生活習慣の改善を加えたものになります。
後者では、高血圧の原因を除去することが主体になります。
最近は、簡便な自動血圧測定器が市販されており、家庭でも血圧測定が可能になっています。検診などで高血圧の指摘を受ける、あるいは自己測定した血圧値がガイドラインの高血圧の範囲に入るなら、循環器専門医の診察を受け、高血圧の重症度判定、鑑別診断、治療方針決定などについて相談することが重要です。
なお、自己測定する場合は、測定精度の面から上腕にカフを巻いて測定できる血圧計がすすめられます。自己の測定値は、診察室での測定より低めになる傾向があります。広く合意された家庭血圧の基準はありませんが、135/85㎜Hg以上は高いと考えるべきです。
東 幸仁, 吉栖 正生
高血圧の診断は、原因を問わず、血圧が基準よりも高いことに基づいています。1999年2月、世界保健機関(WHO)と国際高血圧学会により、新しい高血圧の基準が発表されました。これによると収縮期血圧140㎜Hg以上、拡張期血圧90㎜Hg以上の両方あるいは一方のみでも該当すれば、高血圧と診断します。
高血圧は、原因がわからない本態性(ほんたいせい)高血圧と、何らかの病気が原因で起こる二次性高血圧に分類します。二次性高血圧の原因として、
本態性高血圧は「血圧が高い」ことのみで診断されるので原因はさまざまで、異なった遺伝要因と環境要因により引き起こされる多因子遺伝病であると考えられます。2005年の調査では患者推定数が781万人と、日本で最も患者数の多い疾患でした。
遺伝要因が関与することは、以下の事実より明らかです。まず、片親あるいは両親が高血圧であった場合、子どもが高血圧になる確率は、両親とも正常血圧である場合と比べて、約2倍です。また、血縁者と非血縁者を比較した研究で、遺伝要因は
他の双生児を対象とした研究や家系の解析でも、遺伝要因の関与は30~40%と推定しています。したがって、残りの60~70%は生活習慣などの環境要因によるということになります。
これまでの疫学的研究から、環境要因として肥満、過剰な塩分摂取、過度の飲酒、運動不足、ストレス、たばこなどが明らかになっています。とくに肥満と飲酒はその程度と血圧上昇の関連がはっきりしています。
糖尿病と同様、高血圧でも全ゲノムを対象とした研究が進められましたが、糖尿病とは異なり、高血圧では原因となる遺伝子がなかなか見つかりません。これも、高血圧がさまざまな疾患の集まりであることが原因だと思われます。
これまでの研究で、関与が証明された遺伝子にアンジオテンシノーゲンがあります。この遺伝子は、血圧値に大きな影響のあるレニン・アンジオテンシン系の重要な部分を担っていて、塩分による血圧の上昇に関与していると考えられています。高血圧になりやすい遺伝子型をもつ人が、塩分をとりすぎると発症すると考えられるのです。
もともと人類は、その生活環境から1日3g以下の塩分で生活してきたと考えられています。その状況では、少ない塩分で血圧を維持することが生き残るために重要だったと考えると、現在の日本のように、お金さえ出せば何でも食べることができる飽食の時代になって初めて、病気の遺伝子とされてしまったとも考えられるのです。
実際、ゴリラやチンパンジーのアンジオテンシノーゲン遺伝子型はすべて高血圧になりやすいタイプでしたので、こちらが祖先型であったことは間違いないでしょう。このような考え方を
羽田 明
血圧は一般に年齢とともに高くなるといわれていますが、高齢者においても140/90㎜Hg以上を高血圧としています。この定義によると、高齢者の3分の2以上が高血圧であり、ありふれた病気といえますが、
高齢者の高血圧は動脈硬化の進展、とくに血管の弾力性の低下が基盤にあり、若壮年期の本態性(ほんたいせい)高血圧とは異なる特徴があります。
①収縮期高血圧と脈圧の開大
加齢とともに
②血圧が動揺性で起立性低血圧を起しやすい
血圧の調節機構のはたらきが悪くなり、血圧が変化しやすく、とくに立ち上がり時に血圧が下がったり、食後血圧が低下することがあります。1日のなかでも血圧は変化しやすく、早朝高血圧の頻度も高いといえます。一方、夜間就寝中の血圧は一般には低下しますが、高齢者では非降圧型が増え、この場合、脳、心臓、腎臓の合併症を伴いやすくなります。家庭で測定した血圧は低いのに、診察時には著しく上昇する
血圧は動揺性のため、診断にあたっては日を変えて何回か測定(通常3回)する必要があります。家庭での血圧の測定は大変参考となるので、医師に報告してください。難治性の場合、動脈硬化による
治療は非薬物療法と降圧療法からなります。とくに150㎜Hgまでは減塩、運動など非薬物療法が中心です。しかし、これのみで140㎜Hgに下がらない場合は降圧薬療法を行います。降圧目標は最終的には140/90㎜Hg未満としますが、高齢者の場合、脳血流、冠血流など主要臓器の血流が障害されている場合が多いので、ゆっくり降圧を図ることが重要です。70代後半以上では中間的な降圧目標として150㎜Hg未満とし、しばらく様子をみた後、めまいや、立ちくらみなど障害がみられなければ最終的に140㎜Hgを目指します。
降圧薬はカルシウム(Ca)拮抗薬、アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬、および少量の利尿薬を第一選択薬とし、降圧効果が不十分な場合は併用療法(図9)を行います。高齢者では合併症をもっている場合が多く、合併症に応じて患者さん個々に最適な薬剤が選択されます(表6)。
荻原 俊男
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報
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出典 (株)朝日新聞出版発行「とっさの日本語便利帳」とっさの日本語便利帳について 情報
…危険因子を重複してもつ場合には相乗的に危険性が高まる。欧米の資料では,高脂質血症・高血圧・喫煙・糖尿病・肥満が最も重要で,主要危険因子と呼ばれる。日本では,高血圧が最も重要と考えられ,次いで高脂質血症・喫煙が重要であるが,肥満については明らかでない。…
…たとえば,キリンの血圧はきわめて高い値を示し,それによってあの高い頭まで血液を送ることができるのではないかという報告もなされている。またヒトの高血圧を研究するための実験モデルをつくるのにイヌ,ウサギ,ネズミなどがしばしば用いられているが,イヌの血圧は大腿動脈を用いて直接法により,ウサギやネズミの血圧は耳や尾を用いて間接法で測定することが多い。
[血圧の変動]
血圧は季節によって変化する。…
…高血圧に伴って急激かつ一過性に脳症状の出現するものをいう。いかなる原因による高血圧でも生ずるが,悪性高血圧,糸球体腎炎および子癇などによることが多く,発症年齢は原因となる疾患のそれと同じである。…
…この疾患の原因はまだ明らかでないが,実験的にはアドレナリンやニコチンなどの薬剤投与により類似病変が作成されることから,長期の血管運動神経を介しての収縮刺激によるという説があるが,一方では動脈硬化が変わった形で発現したにすぎないという考えもある。(3)小・細動脈硬化 大型・中型動脈の粥状硬化や四肢の中膜硬化とは明らかに区別されるもので,おもに高血圧との関連が重視され,日本においては,その破綻(はたん)による脳出血の頻度の高いことから注目さるべきものである。小・細動脈は臓器内を走る動脈であり,病態,成因などはそれぞれの臓器の機能,臓器内での血管の走行,分枝様式,血管壁構造と代謝,臓器内での血流動態など,それぞれの臓器固有の特徴に基づいて論じられねばならない。…
…原因が不明な特発性のグループは鼻出血総数の約80%を占め,なんの心当りもないのに突然に,しかも出血の時間は短時間(数分から10分以内)に限られる特徴がある。原因が明らかな症候性のものには,外傷,鼻の腫瘍,高血圧症,動脈硬化症,白血病,貧血などさまざまな病気がある。小児の鼻出血に多い原因は外傷で,頭や顔を打った,鼻炎や副鼻腔炎でくしゃみや鼻をかむ回数が多い,鼻腔に異物を入れた,鼻をこすったりほじったりした,などがよくみられる。…
※「高血圧」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報
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