高速道路などを利用することによって、都市間の中長距離旅客輸送を行うバスサービス。
以前から、乗合バス事業者による高速バスサービスの運行は行われていたが、バス停留所が必要になるなどの規制が厳しかったために、その市場規模は限定的であった。しかし、2000年(平成12)の道路運送法の改正によって、バスサービスの供給に関する規制緩和が行われ、乗合バス事業者ではない貸切バス事業者がいわゆる「高速ツアーバス」サービスを提供し始めて、高速バス市場に参入するようになった。これにより、高速バスサービスの供給量は増加し、多頻度、安価で快適な高速バスサービスが提供されるようになった。
その後、高速ツアーバスによる事故の多発が報道され、安全軽視の一部事業者の存在などが指摘されることになった。このため規制の見直しが行われ、2012年以降は高速ツアーバスと従来の乗合バス事業者による高速バスを一体化した、新たな高速バス事業規制が行われている。
[竹内健蔵]
『寺田一薫著『バス産業の規制緩和』(2002・日本評論社)』▽『衛藤卓也監修、大井尚司・後藤孝夫著『交通政策入門』(2011・同文舘出版)』
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