生命力が強く、凶暴な性質が畏怖されるところから、古来、霊的な存在と認められてきた。上代の文献に見えるワニは多く鮫を指したといわれる。現代日本語でも、方言で鮫をワニと称する地域(島根県・兵庫県但馬)がある。
金子光晴の詩集。1937年人民社刊。〈おつとせい〉〈泡〉〈塀〉〈どぶ〉〈灯台〉〈紋〉〈鮫〉の7編を収録。1928年から5年間,光晴は,東南アジアを経てヨーロッパまで放浪旅行し,植民地の犠牲のもとに繁栄する西欧の実態を見,それに追随しようとする日本のあせり,軍国主義の圧政を見た。そこで,詩集《こがね虫》(1923)の耽美とは一転して,戦争へと傾斜する暗い現実を批判的にえぐり出そうとした。〈おつとせい〉で,内部と外部の世界を同時的に把握し,自己の位置を明確にしながら,〈灯台〉で天皇制権力機構を,〈鮫〉で世界の帝国主義国を象徴的方法であばいている。昭和期を代表する抵抗詩集として高く評価されている。
執筆者:首藤 基澄
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報
化学式 CH4 。最も簡単なメタン系炭化水素で,天然ガスの主成分をなしている。また石炭ガスにも 25~30%含まれる。有機物の分解,たとえばセルロースの腐敗,発酵の際に生成され,沼気ともいわれる。また...
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